『半妖の夜叉姫』せつなも妖刀を手にする可能性が? 是露とりんの繋がりも示唆される

『半妖の夜叉姫』せつなも妖刀を手にする?

 絶体絶命のピンチを救ったのは、せつなを助けるように命じられ、3人の元に駆けつけた弥勒の娘・金烏(胡麻鶴彩)。彼女からかつて紫織(水橋かおり)がせつなを抱きしめることで暴走を止めたことを聞いたとわは危険をおかして同じ行動を取り、彼女を目覚めさせる。いつもは妹であるせつなの方がしっかり者に見えるが、とわはいざとなったら頼りになる“お姉ちゃん”なのだ。だが、再び封印を施されたせつなは血の滾りがおさまらず、是露に報復を誓う。

 第22話では、今後の展開につながる伏線が多々散りばめられていた。一つは是露が時代樹の中に眠るとわとせつなの母・りん(能登麻美子)と繋がっているという事実。これまで殺生丸がなぜ麒麟丸と同じ道を歩んでいる理由は明かされていないが、是露に愛するりんを人質に取られているのであれば、彼の行動も合点がいく。そして、殺生丸は度々りんがいる時代樹を訪れているようである。風の流れでせつなの封印が解かれたことに気づいた殺生丸は、娘たちが弱さを克服し、是露の脅威からりんを救ってくれることを願っているのではないだろうか。

 さらに今回、視聴者を驚かせたのは刀々斎(八奈見乗児)と希林理(細谷佳正)の登場である。刀々斎は犬の大将から依頼され、息子たちに残す鉄砕牙と天生牙を作った人物であり、殺生丸と同じくせつなの異変に気づき「血刀の錬成が始まった」と口にした。殺生丸はかつて自身の中に秘めた妖刀「爆砕牙」を生み出したが、せつなもまた体内から生まれた妖刀を手にする日が来るのか。そして、とわが現代で暮らしていた頃にクラスの担任だった希林理は、苗字が“きりん”という名前であることから麒麟丸と何か繋がりがあるのではないかと視聴者の間で噂されていた。彼が暮らす現代にも妖霊星が近づいており、今度は誰がそれを打ち砕くのか。

 麒麟丸、殺生丸、是露それぞれの目的と、半妖の娘たちに課せられた使命とは。次週、第23話「三匹の逆襲」では、とわ、せつな、もろはが 是露の退治に乗り出す。

■苫とり子
フリーライター/1995年、岡山県出身。中学・高校と芸能事務所で演劇・歌のレッスンを受けていた。現在はエンタメ全般のコラムやイベントのレポートやインタビュー記事を執筆している。Twitter

■放送情報
『半妖の夜叉姫』
読売テレビ・日本テレビ系にて、毎週土曜17:30~放送
※一部地域を除く
監督:佐藤照雄
シリーズ構成:隅沢克之
メインキャラクターデザイン:高橋留美子
アニメーションキャラクターデザイン:菱沼義仁
音楽:和田薫
アニメーション制作:サンライズ
製作:サンライズ、小学館、読売テレビ
(c)高橋留美子/小学館・読売テレビ・サンライズ 2020
公式サイト:hanyo-yashahime.com
公式Twitter:@hanyo_yashahime

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アニメシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる