『ボス恋』以降のTBS火曜ドラマはどうなる? タイトルの「恋」から占うそのトレンドと展望

2021年のTBS火曜ドラマはどうなる?

 『恋つづ』『カネ恋』『恋あた』全てに言えることだが、対極にいる2人が惹かれ合うには、やはり会う約束を取り付けなくとも必然的に日々会える関係性(3作品とも職場が同じ)にあることが大前提で、その上でなかなかの長期戦の中で“3つのing”を経て結ばれている。

 2020年同枠で放送され高視聴率を誇った『私の家政夫ナギサさん』も、家政夫という立場だったからこそ、“普段は出会うこともなかったであろう”2人が織りなす“おじキュン”が見られた。

 2人の距離が一気に近づいたり、予定調和が乱されることで起こる「胸キュン」な展開こそ、正体不明のウイルスに生活を左右され、にわかに軟禁状態にある我々が機会を奪われてしまった“恋の始まり”しかり、様々な外界からの刺激、つまり「セレンディピティ」の象徴とも言えなくはない。

 エンタメでこの「セレンディピティ」を補充することが、自由に外界に飛び出せる“いつか”を待ち焦がれ続けられる、そのエネルギーの源になっているとも言えるかもしれない。

■楳田 佳香
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好きで劇場鑑賞映画本数は年間約100本。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』
TBS系にて、1月12日(火)スタート 毎週火曜22:00~22:57放送
出演:上白石萌音、菜々緒、玉森裕太、間宮祥太朗、久保田紗友、亜生(ミキ)、秋山ゆずき、太田夢莉、高橋メアリージュン、なだぎ武、犬飼貴丈、橋爪淳、山之内すず、宮崎美子、高橋ひとみ、倉科カナ、ユースケ・サンタマリア
脚本:田辺茂範
演出:田中健太、石井康晴、山本剛義
プロデューサー:松本明子
編成:宮崎真佐子
主題歌:Kis-My-Ft2「Luv Bias」(avex trax)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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