ジャニーズ新時代を築いた亀梨和也×赤西仁の“仁亀コンビ” 『ごくせん』第2シリーズ再放送に寄せて

『ごくせん』“仁亀コンビ”を振り返る

 2000年、ジャニーズJr.の番組『Music Jump』(NHK BS2)の再編成により『ザ少年倶楽部』がスタート。よりフレッシュなJr.に活躍のチャンスが与えられるようになると、すでに火が点きはじめていた赤西の人気は急上昇。とりわけ歌唱力の高さと魅せ方の上手さは群を抜いていた。また2001年には、東山紀之主演ドラマ『お前の諭吉が泣いている』(テレビ朝日系)に、主要生徒のひとりとして出演を果たす。

 亀梨、赤西ともに、ステージでの立ち位置はどんどん前進していった。そして2001年、堂本光一の専属バックダンサーとして結成されたKAT-TUNは、ジャニーズ従来のパブリックイメージに大きな変革をもたらし、数々の大記録を打ち立てるビッググループへと成長していく。

 ジャニーズでは数年に一度、絶対的なシンメ・コンビが生まれ、ムーブメントを巻き起こす。中居正広×木村拓哉。堂本光一×堂本剛。森田剛×三宅健。滝沢秀明×今井翼。生田斗真×山下智久。この系譜に、亀梨和也、赤西仁は名を連ねるだろう。唯一無二のコンビは多数存在すれど「時代を作った二人」となればその数は限られる。だからこそ憧れであり、いつまでも伝説であり続ける。

 二人のセクシーかつ挑発的なパフォーマンス、溶け合うようなハーモニーはファンを魅了し、やんちゃなスタイルと熱気あふれるステージングは、ジャニーズに一時代を築き上げた。後輩たちはみな2人に、KAT-TUNに憧れ、魅せ方を盗んでいく。新たなジャニーズの在り方を、彼らは確立した。

 塩顔イケメンで、一本気な亀梨。正統派ハンサムで、奔放なイメージをもつ赤西。それぞれ異なる魅力を持つ二人が並ぶその姿を、“無敵”以外、どう表現できようか。

 再放送の朗報を機に、あの時代へと想いを巡らせる。大げさだと笑われるかもしれないが、『ごくせん』第2シリーズ、そして仁亀は、当時の視聴者とファンにとって人生のランドマーク的な存在。思い出せば切なくなるほど、大切な青春だ。

 亀梨と赤西にとってもきっと青春の1ページだろう。翌年にデビューを控えていることはまだ知らず、夢中で仕事に打ち込んでいた19歳と20歳。もし彼らが私たちと同じように、ほんのひとときあのころに想いを馳せてくれたなら、それ以上に嬉しいことはない。今は分かれた二人の道。それでも、あの時のあの場所、ともに歩んだ日々が、消えることはない。

■新亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。Twitter

■放送・配信情報
『ごくせん』第2シリーズ
日本テレビほかにて放送
12月27日(日)13:15~16:00(165分)第1・2話
12月28日(月)13:30~17:40(250分)第3・4・5・6話
12月29日(火)13:30~16:40(190分)第7・8・9話
12月30日(水)13:30~15:10(100分)第10話(最終回)
※各話の放送時間はエリアによって、異なる場合あり

Hulu:12月27日(日)放送終了後から全話一挙配信
TVer/日テレTADA:
12月27日(日)放送終了後から第1・2話配信
12月28日(月)放送終了後から第3・4・5・6話配信
12月29日(火)放送終了後から第7・8・9話配信
12月30日(水)放送終了後から第10話(最終回)配信
※各話1週間配信

原作:森本梢子『ごくせん』(集英社『YOU』連載)
脚本:江頭美智留、横田理恵、松田裕子
音楽:大島ミチル
主題歌:「NO MORE CRY」D-51(ポニーキャニオン)
挿入歌:「絆」亀梨和也
プロデュース:加藤正俊
演出:佐藤東弥、大谷太郎、渡部智明
(c)日本テレビ

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