杉咲花が『おちょやん』で学ぶ喜劇の醍醐味 「挑戦し続けることは楽しい」

杉咲花が『おちょやん』で学ぶ喜劇の醍醐味

千代の生き方から学ぶこと

ーー本作の時代設定は大正時代から昭和。昨年の大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』でもこの時代を演じられています。

杉咲:現代劇だから、時代劇だから、という形で何かを変えることはしていません。どんな時代を生きても、当たり前ですが人には気持ちがあって、相手の心によって気持ちが動かされて、その繋がりが現在までずっと続いている。その心の持ち方は大きくは変わらないと思うので、お芝居の相手の方と向き合うことを大事にしています。あとは本作では千代は着物が主なので、自粛期間中は家で着物を着て過ごしていました。所作は繰り返すことで馴染んでいくものだと思いますので。

ーー同じ女優として千代の生き方から学ぶことも多いでしょうか?

杉咲:千代はすごく機転が利く人なので、なにかあったときも真正面から対応してしまいます。千代に影響されてか、アドリブはすごく苦手だったんですが、この後何が起きるかではなく、今起きていることを受け止めて自分にできることをしようと思えるようになりました。千代は悲しいことがあったときに、ストレートに感情を出すのではなく、あえて笑ってそれを隠したりする、我慢の人でもあります。だからこそ、視聴者の方が一生懸命前に前に進んでいく千代の姿に勇気づけられたりする瞬間があったら嬉しいです。

ーー改めて“演じること”の魅力を教えてください。

杉咲:小さい頃からドラマが大好きで、ワンクールに放送しているドラマを全部観るぐらいで、気がついたら自分でも演じてみたいと思うようになっていました。現場ではそれぞれの役割に特化した才能を持った方々がいらっしゃっていつも刺激を受けています。そんなプロフェッショナルな方々と、力を合わせてひとつのものを作るということが今はとても楽しいです。普段の生活では出会えないような感情、人にめぐりあえるのも俳優という仕事の魅力だと感じています。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『おちょやん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45
※土曜は1週間を振り返り
出演:杉咲花、成田凌、篠原涼子、トータス松本、井川遥、中村鴈治郎、名倉潤、板尾創路、 星田英利、いしのようこ、宮田圭子、西川忠志、東野絢香、若葉竜也、西村和彦、映美くらら、渋谷天外、若村麻由美ほか
語り:桂吉弥
脚本:八津弘幸
制作統括:櫻井壮一、熊野律時
音楽:サキタハヂメ
演出:椰川善郎、盆子原誠ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/ochoyan/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる