ベイダー卿ら『スター・ウォーズ』関係者複数 2020年コロナで亡くなった映画業界人を振り返る
キム・ギドク(監督/59歳没)
韓国の巨匠キム・ギドクも、12月11日にラトビアにて死去。20歳から5年間、海兵隊に所属していたギドクは1990年に渡仏し、そこで映画の魅力に触れました。レオス・カラックスの『ポンヌフの恋人』などの作品に触発され、1996年に『鰐〜ワニ〜』で監督デビュー。その後、『春夏秋冬そして春』をはじめ『サマリア』で第54回ベルリン国際映画祭で銀熊賞、『うつせみ』で第61回ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞を獲得しました。
2012年には第69回ヴェネチア国際映画祭にて最高賞を『嘆きのピエタ』で受賞し、作品としては高い評価を得ていたギドクですが、2017年に『メビウス』に出演予定だった女優から暴力を受けたことを告訴され、翌年には#MeToo運動においてセクハラや性的暴行を女性キャストに繰り返し行ってきたことが告発されました。
性暴力のスキャンダルが明かされてから、実質韓国の映画界から追放状態になり、国外で活動をしていたギドク。移住予定地だったラトビアで12月5日から連絡が途絶え、現地の病院にて11日に息を引き取りました。
他にもたくさんいる、コロナウイルスが原因で亡くなった映画人たち
これまで取り上げた人物らはごく一部でしかなく、以下に2020年12月10日時点でわかっている、コロナウイルスによって亡くなった映画業界人を一覧で紹介します。
ルチア・ボゼー(女優/イタリア)
テレンス・マクナリー(映画脚本家、劇作家/アメリカ)
マーク・ブラム(俳優/アメリカ)
メンギー・コバルビアス(俳優/フィリピン)
ハミッシュ・ウィルソン(俳優/イギリス)
ウィリアム・ウルフ(映画・演劇評論家/イギリス)
ヒラリー・ドワイヤー(女優/イギリス)
ジュリー・ベネット(女優・声優/アメリカ)
トゥルハン・カヤ(俳優/イスタンブール)
パトリシア・ボスワース(女優、作家/アメリカ)
フォレスト・コンプトン(俳優/アメリカ)
オーラン・モントゴメリー(俳優、画家/アメリカ)
リー・フィエロ(女優/アメリカ)
ジョゼップ・マリア・ベネット・イ・ジョルネ(劇作家、映画脚本家/スペイン)
アレン・ガーフィールド(俳優/アメリカ)
ジスラン・トランブレイ(俳優、コメディアン/カナダ)
エレーヌ・シャトラン(女優、映画監督/フランス)
ウィン・ハンドマン(アートディレクター/イギリス)
モーリス・バリエール(俳優、歌手/フランス)
ジョエル・M・リード(映画製作者、脚本家/アメリカ)
サラ・マルドロール(映画製作者/フランス)
ミレナ・ジェリネック(脚本家/チェコ)
マルティーヌ・クレフクール(女優/オランダ)
ジャック・ロニー(俳優/フランス)
フィリップ・ナオン(俳優/フランス)
岡江久美子(女優/日本)
和田周(俳優、声優/日本)
ダニエル・コーシー(俳優、映画プロデューサー/フランス)
ジェズス・シェジアッキ(俳優、映画監督、プロデューサー/ブラジル)
ルネ・クロード(女優、歌手/カナダ)
ピラール・ペリサー(女優/メキシコ)
サムベル・ガスパロフ(映画監督/ロシア)
ダン・ヴァン・ハッセン(俳優/イギリス)
クリス・トロウスデール(俳優/アメリカ)
ダルシー・ヌネス(女優、歌手/ブラジル)
ブランディス・ケンプ(女優/アメリカ)
ラガー・アル・ゲッダウィ(女優/エジプト)
ニック・コーデロ(ブロードウェイ俳優/カナダ)
ライムンド・カペティージョ(俳優/メキシコ)
セルジオ・リカルド(映画監督、作曲家/ブラジル)
トリニ・ロペス(歌手、俳優、ギタリスト/アメリカ)
フェルナンド・E・ソラナス(映画監督、脚本家/フランス)
チャールズ・グレゴリー(ヘアスタイリスト/アメリカ)
映画業界に限らず、今後も世界中の人々とが一刻も早く安心・安全な暮らしが送れるよう願うばかりです。
■アナイス(ANAIS)
映画ライター。幼少期はQueenを聞きながら化石掘りをして過ごした、恐竜とポップカルチャーをこよなく愛するナードなミックス。レビューやコラム、インタビュー記事を執筆する。最近のマイブームは『この恋あたためますか』のマコッちゃん。Instagram/Twitter