『監察医 朝顔』足踏みしていた“母の物語”がついに進展 戸次重幸のキュートな演技も物語の緩急に

『監察医 朝顔』“母の物語”がついに進展

 上野樹里が主演を務める『監察医 朝顔』シーズン2(フジテレビ系)が、11月16日に第3話を迎えた。

 ずぶ濡れの山倉(戸次重幸)が朝顔(上野樹里)の家で泣き顔を浮かべるシーンで幕を閉じた前回。その理由を山倉は鉄板を囲みながらゆっくり話し始める。それは他県警から優秀な人材が野毛山署にやってくるという噂。その人物が強行犯係の係長となり、自分は交通課か庶務課に異動になると山倉は泣き叫ぶ。そんなことはお構いなしに、ウインナーに夢中のつぐみ(加藤柚凪)とその相手をする朝顔。紫陽花が綺麗に咲く翌朝、茶の間に残されていたのは山倉の謝罪の置き手紙とお詫びにと作ったウインナーがいっぱいのパエリア、朝まで山倉に付き合って酔いつぶれた桑原(風間俊介)だった。

 その噂の真相は、第3話の終盤で明らかになる。「私、ステイでした!」と嬉々とする山倉。野毛山署にやってくる一人の影。なんと姿を現したのは、山梨県警の検視官・伊東(三宅弘樹)だった。配属先は神奈川県警捜査一課で職位は検視室長。以前から犬猿の仲である丸屋(杉本哲太)よりも上ということで、すぐさま喧嘩が勃発してしまうという先が思いやられる展開だ。ちなみに、「勢いだけで空回りしてしまうことがあり」と公式サイトのプロフィールに記載がある通りに、山倉のそのキャラクター性が前面に出た第2話~第3話だったと言える。

 つぐみは保育園の遠足で“しおがりがり”こと潮干狩りへ。第2話で朝顔はつぐみに震災の事実を伝えたが、そのことがつぐみを少しづつ成長させていたようだ。朝顔は保育園の先生から、最近つぐみが年下の友達の面倒を見るお姉さんになっており、先生にもいい子にするとママと約束したことを話していたと知る。

 大じいじこと浩之(柄本明)からの着信に代わりに出るつぐみ。「この間、ママとしおがりがり行った」というつぐみの会話に笑みを浮かべる浩之。だが、その電話の目的は「本当に来なくていい」と仙ノ浦に帰ってくるのを拒む朝顔へのメッセージだった。

 梅雨で搜索をする沼が増水しており危ないからと、朝顔とつぐみを心配するのは表向きの理由。

「じいちゃん、朝顔に黙ってたことがある」

 浩之はハンカチに包んだ歯を見つめながら、朝顔にそう伝える。第2話で朝顔に見られないようにそっと仏壇に閉まってある歯。ハンカチに印字してあるその名前から朝顔の母・里子(石田ひかり)のものであることは間違いないだろう。

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