北朝鮮強制収容所の内情を描く 3Dアニメーション映画『トゥルーノース』2021年公開決定

『トゥルーノース』2021年公開決定

 3Dアニメーション映画『トゥルーノース』が2021年に公開されることが決定した。

 本作は、アヌシー国際アニメーション映画祭「⾧編コントルシャン部門」にノミネートされたほか、第33回東京国際映画祭「ワールド・フォーカス部門」、プチョン国際アニメーション映画祭、レインダンス映画祭に出品。ワルシャワ国際映画祭では特別賞、ナッシュビル映画祭ではグランプリを受賞している。生存者証言を参考に、北朝鮮強制収容所の内情を描きつつ、過酷な環境で生きていく家族とその仲間たちが成⾧していく姿を3Dアニメーションで描いた。

 金正日体制下の北朝鮮で両親と暮らす幼い兄妹、ヨハンとミヒ。1950年代から始まった“在日朝鮮人の帰還事業”で北朝鮮に渡った家族だが、父親が政治犯の疑いで逮捕され、母子は強制収容所に入れられる。極寒の収容所での暮らしは凄惨を極めるが、耐え忍びながら生き延びていく。収容所内で食料を確保するために引き起こしたトラブルにより母が殺害され、自暴自棄となり次第に追い詰められていくヨハンであったが、死に際の母の言葉がきっかけで本来の自分を取り戻していく。

 監督を務めた清水ハン栄治は、収容体験をもつ脱北者にインタビューを行い、10年もの歳月をかけて本作を作り上げた。

20201022-truenorth-1
20201022-truenorth-2
20201022-truenorth-3
20201022-truenorth-4
20201022-truenorth-5
20201022-truenorth-6
previous arrow
next arrow
20201022-truenorth-1
20201022-truenorth-2
20201022-truenorth-3
20201022-truenorth-4
20201022-truenorth-5
20201022-truenorth-6
previous arrow
next arrow

清水ハン栄治監督コメント

危なっかしい素材を選んだね、とよく言われます。人権や外交はさておき、僕が興味があったのは「生きるか死ぬかの環境下で人はどう振る舞うのか?」。収容所では倫理観を放棄し堕落する人もいるし、人としての尊厳を守りぬく人もいる。その違いをうまく映像化し、平穏な世界に住む皆さんに「よりよく生きる」ヒントを提供できれば嬉しいです。

■公開情報
『トゥルーノース』
2021年公開
監督:清水ハン栄治
音楽:マシュー・ワイルダー
キャスト:ジョエル・サットン、マイケル・ササキ、ブランディン・ステニス
配給:東映ビデオ
94分/カラー/英語/日本語字幕/2020年/日本・インドネシア
(c)2020 sumimasen 
公式サイト www.truenorth.watch

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる