『麒麟がくる』明智光秀が飲み干した、今井宗久のたてた茶 駒と12年ぶりの再会も

『麒麟がくる』光秀と駒の12年ぶりの再会

 駒との出会い、そして駒の主張と共に宗久の話を聞く中で、光秀は「力で制す」やり方に疑問を持ったようにも受け取れた。光秀は、麒麟のくる世を作るために戦をしないという選択肢を得る。

 光秀はこの条件を持ち帰るものの、信長の家臣たちからは不満が噴出する。だが、義昭がこの案に非常に喜んだがために、信長は不本意ながらも兜鎧を付けない上洛を決断することになった。ここで信長はついに「今ひとつ大事なことがある。十兵衛、そなたは義昭様のお側に使えるのか? それとも儂の家臣となるか、今、それを決めろ」と決断を迫った。

 光秀は「私の心は決まっております、将軍のお側に参ります」と忖度なく答え、信長は少し寂しそうとも取れる表情を見せる。未だ、「大きな世」を作るという共通の志を持つ光秀と信長だが、2人の求めるものの間にはだんだんズレが生じてきているようにも感じられる。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合にて、毎週日曜20:00〜放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00〜放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00〜放送
主演:長谷川博己
作:池端俊策
語り:市川海老蔵
音楽:ジョン・グラム
制作統括:落合将、藤並英樹
プロデューサー:中野亮平
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/kirin/
公式Twitter:@nhk_kirin

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