『麒麟がくる』いよいよ本編放送再開へ!  本木雅弘、片岡愛之助ら、名武将たちの集大成が繋ぐ

『麒麟がくる』いよいよ本編放送再開へ

 NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』の放送再開まで残すところ1週間となった。「総集編(3)誇り高く」では、これまでに放送された見どころとなる2つの合戦が描かれる。きたる最新話放送に向けての集大成とも言える総集編となった。

 1つ目の山場となったのは、長良川の戦いだろう。真の父は土岐頼芸(尾美としのり)だと言い張る高政(伊藤英明)に、斎藤道三(本木雅弘)は「そなたの父の名を申せ、父の名を申せ」と言いながら迫る。だが、道三は最後まで父と呼ばれることなく、高政の家臣に殺されてしまった。血を吐き、高政に覆いかぶさるように息を引き取る道三の最期は、親子関係を修復できなかった切なさと、最期に見せた父としてのケジメが現れた名シーンとなった。本木雅弘の鬼気迫る表情は、道三というキャラクターの魅力をこれ以上もなく物語る。そしてこの長良川の戦いは、本作の前半で強いインパクトをもたらした道三という存在の終焉にふさわしい迫力のある場面となった。

 一方、京では足利義輝(向井理)の将軍としての権威は失墜していた。そんな中、信長暗殺を阻止することで光秀に力を貸したのが、松永久秀(吉田鋼太郎)である。久秀はかつて、光秀にとって1本目となる鉄砲を譲ってくれた人物でもあり、ドラマ再開後の「京〜伏魔殿編」でも重要人物の一人となるだろう。松永と光秀が築く関係性は、再開後の『麒麟がくる』でどう変わっていくのか、注目しておきたい。そして品性と穏やかさにフォーカスされた向井版の義輝だが、今後、「剣豪将軍」の異名にふさわしい大立ち回りを演じてくれるのかにも期待が高まる。京での一連のエピソードは、今後の『麒麟がくる』に繋がることが期待される要素が散りばめられていた。

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