横浜流星がミステリアスさ全開で持ち味発揮 『私たちはどうかしている』で放つ“危険な香り”
第1話で驚かされたのが、横浜のルックスの特性を生かしつつ、少女漫画原作の作風を巧みに踏襲した徹底した役作り。その姿はまさに漫画から飛び出してきたと言っても過言ではないほど。線の細い顎のラインから緩やかに分けられた前髪、そこから覗く瞳から伸びる繊細な長いまつげ、どれをとっても息を呑むような美しさを放つ。そのビジュアルが高月椿という孤高の職人気質な青年を物語るのであった。
椿は七桜に突然プロポーズし、決まっていた政略結婚を破談にする破天荒な一面も見せる。さらに神前式を挙げている最中に乗り込んできた七桜に、親戚や両家の親もいる前でキスをするなど、ハラハラさせるような姿も。謎多き人物像と強引なやり方で光月庵改革を進める椿には、七桜が言うところの「共犯者」という危うげな言葉がよく似合う。そして純愛のラブストーリーではなく、サスペンス要素のある毒が散りばめられている作風こそ、横浜の魅力を最大限に引き出している。
もともと空手を得意とし、ドラマでも度々アクションシーンを披露していた横浜。力を入れたり抜いたりすることを自由自在に操り、身体表現に長けているからこそ、どのようなシーンでも美しい所作をキープできる。しっかり存在感を見せながら“静”の芝居ができる器用さは、横浜の持ち味でもある。本作はそんな彼の魅力を存分に堪能できる作品といえよう。
第2話では、椿が七桜に対して協力的な姿勢を見せることが明かされている。紳士的な横浜の姿はもちろん、また危うげな魅力が垣間見れるのかも注目したい。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
『私たちはどうかしている』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:浜辺美波、横浜流星、高杉真宙、岸井ゆきの、和田聰宏、岡部たかし、前原滉、草野大成、山崎育三郎、須藤理彩、中村ゆり、鈴木伸之、佐野史郎、観月ありさ
原作:安藤なつみ『私たちはどうかしている』(講談社『BE・LOVE』連載)
脚本:衛藤凛
演出:小室直子、猪股隆一
音楽:出羽良彰
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則(トータルメディアコミュニケーション)
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
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