菅原大吉、田中偉登、清水伸 『エール』それぞれの目線で古山家を見つめる“喜多一”の従業員たち

『エール』“喜多一”支える従業員たち

 今週おすすめしたいシーンは、練習に励みすぎて声が出なくなった音を裕一が励ますシーン。「声が出なくたっていい。かすれたっていい。音楽は心だ」と背中を押された音の清らかな歌声は必見。窪田と二階堂がお互いに送る視線が、音楽で通じ合った二人の心を細やかに表している。

 また兄への反発心を爆発させる浩二のシーンも見どころの一つ。佐久本宝迫真の演技が、裕一の恵まれた境遇と周囲の人々の心に静かに蓄積されていた鬱憤を浮き彫りにする。佐久本がぶつける浩二の思いの丈に、思わず感情移入してしまった視聴者もいるはずだ。

■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。

■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)予定
※6月29日より第1回から再放送中
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、薬師丸ひろ子、菊池桃子、光石研、中村蒼、山崎育三郎、森山直太朗、佐久本宝、松井玲奈、森七菜、柴咲コウ、風間杜夫、唐沢寿明ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/

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