『エール』山崎育三郎、古川雄大との“にらみ合い”語る 「奇想天外なシーンになっています!」

山崎育三郎、『エール』の裏側を語る

 毎週月曜日から土曜日まで(土曜日は1週間の振り返り)放送されているNHKの連続テレビ小説『エール』。このたび、佐藤久志役の山崎育三郎よりコメントが寄せられた。

 本作は、昭和という激動の時代に、人々の心に寄り添う曲の数々を生み出した作曲家・古山裕一(窪田正孝)とその妻・音(二階堂ふみ)の物語。

 本日放送の第62話では、幼少期の久志(山口太幹)が歌手を志した背景が描かれた。裕一の成長の物語となっている本作の中において、幼少期から裕一にとってかけがえのない存在となっているのが、鉄男と久志だ。3人からなる“福島三羽ガラス”が揃うシーンは、『エール』の中でも非常に華やかなシーンとなっている。

 久志を演じる山崎は、裕一と鉄男について、「久志は、特に音楽の才能に敏感です。裕一の才能をいち早く見抜いたのも久志ですし、それをどうにか形にしたいと願ってもいる。裕一は久志にとって気になって仕方ない弟のような存在ですね。ですが、実は久志が裕一に助けられている部分もあって……。2人は、全く違うタイプだからこそ、補い刺激し合える仲なんです。鉄男に関しても、まず彼の作詞家としてのセンスにひかれています。そして、鉄男の男らしさ、まっすぐさといった、自分にはない部分にも一目置いているんです。何より久志は、この2人となら何でも言い合える。ついついカッコつけてしまう久志ですが、裕一と鉄男の前だけは自分を解放して、本来の自分でいられるんです。そういう意味で、福島三羽ガラスの3人は“親友”ですよね」と、その関係性を語る。

 裕一を演じる窪田とは5年ぶりの共演。座長としての風格を強く感じていると山崎は語る。

「作品に関わる全ての人に意識を向けながら、その誰とも誠実に接している。歳は僕より一つ下なのですが、彼のそんな姿勢に強い刺激を受けるとともに深い信頼を置いています」

 一方、鉄男を演じる中村については、「鉄男と180度違って、実はとても穏やか。繊細で心優しくて、どちらかというと裕一のようなタイプの人なんです。いつも僕と窪田くんの話を、ニコニコうなずきながら聞いてくれます。でもいざ収録となると、途端に鉄男に変わる。あの集中力には感心させられます」と役柄とのギャップを明かした。

 そして、今週の放送では、コロンブスレコードの歌手オーディションで、久志と御手洗(古川雄大)が火花を散らす模様が描かれる。ミュージカル界で切磋琢磨してきた古川との共演について、「プライベートも含めて長い付き合いがあるので、今回も、2人であれこれ相談しながら収録に臨みました。ぜひ見ていただきたいのは、久志と御手洗が発声練習をする場面ですね。僕たちもアイデアを出しながら収録したシーンなんです」と撮影の裏側を明かす。

 また、2人のシーンはアドリブを交えて演じているシーンも多いそうで、「久志と御手洗は、最初別々の部屋で発声練習をしているのですが、そのうち相手の声がしてきて、発声しながら近寄っていく。最後には、まるで剣を構えた侍が対峙するように、両者見合いながら発声を続けるという奇想天外なシーンになっています! 実は久志と御手洗がにらみ合う場面は、古川くんとアドリブを交えながら演じている部分が多いんです。ミュージカルならではの立ち振る舞いを生かすことで、久志と御手洗の個性のぶつかり合いを、より面白い形で表現できたのではないかと思っています。ぜひ観ていただきたいですね」と注目ポイントを語った。

 最後に『エール』の魅力について、「タイトルが示すように、この作品は、見る方に寄り添い、励ましのメッセージを送るようなドラマです。何よりもそこに音楽の力が加わることで、より強いメッセージを届けられる。誰だって音楽は身近にあって、音楽に救われながら生きている人が沢山いると思うんです。ぜひ『エール』という作品から、音楽の力を感じ取っていただきたい。そして大変な今だからこそ、全国の皆さんに見ていただきたい作品ですね」とメッセージを送った。

■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)予定
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、薬師丸ひろ子、菊池桃子、光石研、中村蒼、山崎育三郎、森山直太朗、佐久本宝、松井玲奈、森七菜、柴咲コウ、風間杜夫、唐沢寿明ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/

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