桜庭ななみ、自粛期間に感じた演じることへの思い 「少しでも誰かの心の支えになれたら」

桜庭ななみ、リモートドラマを語る

 『スカーレット』の出演コンビ、桜庭ななみと松下洸平が共演したリモートドラマ『ホーム・ノット・アローン』(NHK総合)が、5月30日深夜に全国放送される。1話2分の全5話の形で、5月18日から22日にかけて関西地域限定で放送されると、他地域でも観たいの声がSNS上に寄せられたことから、はれて全国放送が決まった。

 1人暮らしのマンションのドアが壊れ、部屋に閉じ込められてしまった田中くみ子(桜庭ななみ)は、修理屋さんにテレビ電話をかけたつもりが、間違えて見ず知らずの居酒屋の店長・常林浩也(松下洸平)の自宅にかけてしまう。ひょんなことから知り合った2人は、テレビ電話を通して少しずつ距離を縮めていく。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、数多くのドラマの撮影が中止となる中、カメラ、スタイリングなど、すべてを役者自身が担い、打ち合わせ、演出もすべてリモートで、今できる形で制作された本ドラマ。主演の桜庭ななみに、「ほんのちょっとの希望と安らぎ」をテーマに作られた本作への思いを聞いた。

自粛期間に改めて感じた演じることへの思い

ーーコロナ禍によって、桜庭さんも延期になってしまった仕事など、スケジュール変更を余儀なくされたかと思います。

桜庭ななみ(以下、桜庭):私が演じたくみ子の仕事はファッションデザイナーで、「自分の仕事は不要不急なのではないか」と悩みます。私自身も、コロナ禍の影響で撮影をしていたドラマがストップとなったこともあり、くみ子と同じように、「今まで一生懸命やってきたことは何だったんだろう」と思うことはありました。でも、自粛期間を過ごしているうちに、こんなときだからこそ勇気を与えることのできる、気持ちを和らげることのできるドラマや映画が必要なんだと。そんな矢先に本作のオファーをいただいたので、本当に嬉しかったです。私自身も本作を通して勇気をもらいましたし、少しでも誰かの心の支えになる作品になってくれたらと思います。

ーー初めてのリモートドラマの撮影はいかがでしたか?

桜庭:カメラのセッティングから小道具の準備まで、すべて自分でやったので、すごく新鮮で面白かったです。前のシーンとのズレがないように物を同じ場所に置いたり、電気を付けたり消したり。映り込みもなどもありました(笑)。実際の現場では、映画でもドラマでもプロの方が部署ごとにセッティングをしてくださります。実際に自分でやってみて、改めてプロの皆さんが本当にすごいんだなと実感しました。今後の現場では細かいところにも気を使いたいと思います。

ーー本作のように「リモート」での出会いというのはどうでしょうか?

桜庭:普通に会うよりももっとドキドキしますね。直接会う場合は、全身が見えるから雰囲気や気持ちも伝わってきますけど、リモートだと一部しか見えないですからね。だからこそ、実際に会うときの喜びは増すのかなと思いました。リモートでの出会い、今後は増えていくかもしれませんね。

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