千葉雄大、キュートで雅な光源氏がハマり役! 個性を解き放ったコメディ演技でさらなる実力発揮

千葉雄大、キュートで雅な光源氏がハマり役! 個性を解き放ったコメディ演技でさらなる実力発揮

 NHK総合「よるドラ」枠で放送中の『いいね!光源氏くん』が、丁寧に作りこまれた大人のコメディとして人気を集めている。『FEEL YOUNG』で連載中の同名コミックを千葉雄大主演で連続ドラマ化した作品で、千葉が『源氏物語』の中から現代へとタイムスリップした平安時代の貴族・光源氏を演じ、光源氏をヒモ同然に住まわせることになるOL沙織を演じる伊藤沙莉と絶妙なコンビネーションを見せ、温かな笑いの時間を提供。期待にたがわぬ伊藤の芸達者ぶりもさることながら、キュートで雅な光源氏を演じる千葉がハマった。可愛さと可笑しさのバランスが抜群で、実に愛らしい光源氏を生み出しているのだ。

 4月4日の第1話(第一絵巻)「平安のいけめん現る?」で、現代の東京に光源氏が現れた。奇想天外なこのシチュエーションに必要なのは、何より光源氏の説得力。千葉は優しい色合いが基調の平安貴族の装束姿がよく似合い、まさに光源氏といった趣を見せる。そして烏帽子。この現代人には似つかわしくないはずのアイテムを、千葉はさらりと身につける。沙織の住むマンションの梁へ烏帽子をぶつけて小さく驚いたり、人前で烏帽子が取れて狼狽する姿が、何とも可笑しいのも、千葉の光源氏ぶりが自然だからこそ。そのうえで、軽やかなティッシュとたわむれたり、抹茶ラテフロートにいたく感動して和歌を詠んだりと、ひとつひとつの仕草を丁寧かつ愛らしく見せる。

 優美で雅な光源氏だが、原作コミックをただ実写に起こすのではなく、原作の世界観を大切にしながら、演じる千葉自身の個性を生かしたことが成功している。原作では沙織を見つめる光源氏に「美しい」と言いたくなるが、ドラマでの子犬のような瞳の光源氏にはつい「可愛い」と漏らしてしまう。カタカナではなく「いけめん」と平仮名表記であるのも千葉の醸し出す柔らかさにぴったりだ。

 4月11日に放送された第2話(第二絵巻)「ひもなのに朝帰り?」では、沙織との距離が近づくとともに、早くも危機があった。沙織の妹・詩織(入山杏奈)に遭遇し、テレビドラマに出ていた女優(武田玲奈)には一目惚れも。「この女人は、この板から出られぬのであろう」と涙を流し、その女優のボブ姿を目にした光源氏が「美しき黒髪を切り落として尼になり果てた」と口にし、第1話で「沙織殿、いい名だ。仏に使える身ゆえか、さながら菩薩のような」と言っていた光源氏が、沙織を尼だと思っていた誤解も解けた。しかしそのあとに「ならば、この慎ましき暮らしぶりはどういうことなのだ?」から続く、シレっとさらっと失礼な発言によって沙織を傷つけ怒らせ、光源氏は追い出されることに。この辺の天然平安貴族たる悪びれぬ言い回しもナチュラルである。

 結局、どこにも行くあてのない光源氏を沙織が迎えにいく。本作は、光源氏、沙織の衣装だけでなく、沙織のマンション内や職場など、全体を包む色使いがとても温かで、作品のテイストを支えているが、水色のジャージだけでなく、迎えに来た沙織からかけられたピンクのマフラーが似合ってしまう三十路超え男子はそうそういるとは思えず、やはり千葉だからハマった感がある。

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