『ブラック・ウィドウ』でついにMCU初登場! タスクマスターが原作ファンから人気のワケ

 5月1日に日米同時公開予定だった、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)最新作『ブラック・ウィドウ』が、新型コロナウイルス禍により公開延期となってしまいました。ちょうど『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開から1年であり、再びブラック・ウィドウにスクリーンで会えると思っていただけにちょっと残念ですが、公開中止ではありません。お楽しみがちょっと先に延びただけですから。そこでいまリリースされている予告編などをチェックしながら、『ブラック・ウィドウ』についてワクワクしながら思いをめぐらせていきましょう。

 まず『アベンジャーズ/エンドゲーム』を観た方なら、あの作品で描かれた“ブラック・ウィドウの選択”を知っているハズです。では今度の映画はどうつながるのか? 実は本作は『アベンジャーズ/エンドゲーム』の後の話ではなく、その前の話です。

 アベンジャーズの物語は、大雑把に言うと『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』→『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』→『アベンジャーズ/エンドゲーム』となるわけですが、本作は、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』と『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の間に、ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフになにがあったのかを描く作品です。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』(c)Marvel Studios 2019

 これは非常に上手い設定だと思います。というのも、ブラック・ウィドウ=ナターシャ・ロマノフ自体は、2010年の『アイアンマン2』に登場し、10年間MCUで活躍してきたキャラですが、その過去やオリジン(誕生秘話)がキチンと語られたことはありません。何度か示唆はされてきましたが、その多くは謎につつまれています。どうやら彼女は過去に、スパイや暗殺者として、結構“汚い仕事”をしてきたようで、その過去の清算、罪滅ぼしのためにアベンジャーズに入り人々のために戦っている、という感じです。過去に一体なにがあったのかが本作でついに明らかに? そして『アベンジャーズ/エンドゲーム』での、あまりにも衝撃的な選択をなぜ彼女がしたのか、その本当の理由も描かれるらしい。しかも『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』の後ということは、アベンジャーズが事実上解散しヒーローたちが不在のタイミングです。したがってナターシャは、ヒーロー仲間を頼ることなく一人で戦わねばならない。ナターシャを主役にした映画を作るにはうってつけの設定が用意されている、というわけです。

マーベル最新作『ブラック・ウィドウ』本予告

 というわけで、本作は彼女の活躍を楽しめばいいわけですが、ここにすごいヴィランが登場します。その名はタスクマスター。予告編の中で、髑髏のようなマスクを付けフードを被った怪人。弓や盾を使っていますね。

 マーベル・コミック好きにとってこのキャラは、早く映画に登場してほしいと願うヴィランの一人でした。昨年サンディエゴ・コミコンに参加する機会(フェイズ4発表でさらに加速するMCUの熱狂 杉山すぴ豊のサンディエゴ・コミコン現地レポート)があったのですが、ここで『ブラック・ウィドウ』のフッテージ(映像の一部)が流れた時、大歓声があがったのはこのタスクマスターの登場シーンだったと記憶しています。このキャラはなぜ人気があるのでしょうか?

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