『アライブ』物語の大きな節目に 田辺誠一の衝撃の告白が伝える、“現実を受け入れる”難しさ
そんな須藤に感情的になる心に対し、京太郎は終始落ち着いた様子で、かつて自分が書いた“三流の医療ドラマ”のセリフだと言ってこう語りかける。「過ちを背負い、これからも多くの命を救って欲しい。それがあなたにできる償いです」。さらに「あなたのことを許せれば、私たちも楽になるかもしれません。でも無理です。許すことは諦めます。匠の死を死ぬまで嘆き、あなたへの怒りを抱えて生きます」とつづける。この重みのある言葉や、調査委員会の結果を受けて心が言い放つ言葉からは、やはり大切な人の死と向き合い、それを受け入れるということがいかに難しいかを、改めて感じずにはいられまい。
■久保田和馬
1989年生まれ。映画ライター/評論・研究。好きな映画監督はアラン・レネ、ロベール・ブレッソンなど。Twitter
■放送情報
『アライブ がん専門医のカルテ』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:松下奈緒、木村佳乃、清原翔、岡崎紗絵、中村俊介、三浦翔平、田辺誠一、藤井隆、木下ほうか、高畑淳子、北大路欣也
脚本:倉光泰子
プロデュース:太田大、有賀聡
演出:高野舞
音楽:眞鍋昭大
(c)フジテレビ