『アナと雪の女王2』なぜ北欧神話がモチーフに? 監督&プロデューサーが影響を受けた“自然の力”

『アナ雪2』監督&Pが語る制作の裏側

「2人が選んだことは、それぞれに一番あった役割でもある」

ーーアナとエルサは対照的なプリンセスですが、今回続編を作るにあたり、どのようにキャラクターへの理解を深めていきましたか?

ヴェッコ:アナとエルサはやっぱり性格が全然違うんだ。1作目はハッピーエンドだったから、もしかしたら2人が似通っているような印象を与えたかもしれないね。今作の冒頭で、エルサはリーダーでなければならないことに重責を感じている。一方で、アナは一作目では姉を取り戻すために戦い、今は姉と一緒にいることができて逆に失うことが怖くてしょうがないんだ。アナは、エルサが神話的な人物として、悲劇に陥ってしまうことを恐れているんだと思う。

ーー2人はそれぞれ大きな決断を下すことになりますが、その展開は最初から考えていたのですか?

バック:どんな状況でも、彼女たちが「共にある」ということを見せることが、私たちにとってとても重要でした。ひとつになった土地のなかで、2人は違う役割を持ちながらも深いところで通じ合っている。2人が選んだことは、それぞれに一番あった役割でもあると思うよ。

リー:「2人の役割は何なのか?」というのは今回の続編の物語を開発するかなり初期の段階で決まっていたわ。物語を作っていくガイドのような役目を果たしていた。

バック:アナは、女王であろうとなかろうと常にリーダー的存在なんだ。一方で、エルサは自分の居場所は違うとわかっているし、彼女には自然の中に居場所があって、その力でもっていろんなものと繋がることができる。この結末をもって、エルサは初めて本当の意味で自由になることができたんじゃないかな。実際の僕たちの世界でも、女性の大人2人が強い絆を持つために、必ずしも一緒にいる必要はないよね? たとえ常に一緒にいるわけじゃなくとも、素晴らしい関係性、絆を持つことはもちろんできるわけだし、それを見せることは重要なことだと考えていたよ。

(取材・文=若田悠希)

■公開情報
『アナと雪の女王2』
全国公開中
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
声の出演:クリステン・ベル、イディナ・メンゼル
日本語吹替版:松たか子(エルサ)、神田沙也加(アナ)、武内駿輔(オラフ)、原慎一郎(クリストフ)
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2019 Disney. All Rights Reserved.
公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/anayuki2.html

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