『アースクエイクバード』では日本語に挑戦 アリシア・ヴィキャンデルに聞く、チャレンジ精神の源にあるもの

A・ヴィキャンデル、日本語挑戦の背景

「自分の身を投げ出してみることが大切」

ーー日本人カメラマンの禎司を演じた小林直己さんは本作がハリウッドデビュー作となりました。共演してみて感じたことを教えてください。

ヴィキャンデル:直己はとても勘が良く、とにかく一生懸命やる人。それは、彼がダンサーであることが大きいかもしれません。私もダンスをやっていたからわかるけれど、真剣に取り組む姿勢、そしてこの作品がどれだけチャンスになるかも彼自身よくわかっていたようです。自分が演じる禎司というキャラクターについても、いろいろと私に話をしてくれて、とても感心しました。直己には静寂さがありますが、その目の奥にはいろんなものが渦巻いている。そういえば、ある時に一緒にカラオケに行ったのですが、そこで距離が縮まったんです(笑)。カラオケのおかげで親しくなって、いい関係になったし、お互いサポートし合う仲になりました。直己にとって今回は初めての英語の作品ということで、とても大変だったと思います。私も初めて英語の作品に出た時のことは、大変だったのでよく覚えています。ただ、それを乗り越えたということで、直己は今後も順調にキャリアを伸ばしていくと思います。

ーー今回の作品もそうですが、あなたは常に何か新しいことにチャレンジし続けている印象があります。この仕事をする上で何か大切にしていることはありますか?

ヴィキャンデル:同じことの繰り返しはしたくないんです。何かうまくいったことがあったら、また同じようなことをする選択はラクかもしれないけど、私としてはいろんな可能性に挑みたい。いろんな体験をしたいし、新しいことに挑戦したいし、新しいキャラクターを作っていきたいんです。この作品では、眠れない夜がいっぱいあったし、すごく不安にもなりました。ただ、それは他のプロジェクトでも同じ。とにかく、自分の身を投げ出してみることが大切なんです。落ちてしまうこともあるかもしれないけど、高く飛ぶことだってできる。私はいつもそれにかけているんです。それがやりがいに繋がっていくし、芸術はそうやって成り立っているものだと思います。

(取材・文・写真=宮川翔)

■配信情報
Netflix映画『アースクエイクバード』
独占配信中
監督:ウォッシュ・ウェストモアランド
出演:アリシア・ヴィキャンデル、小林直己、ライリー・キーオ
作品ページ:https://www.netflix.com/earthquakebird

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