ロバート・パティンソン版バットマンは、史上最もダークなキャラに? 歴代俳優から大胆予想!
先日バットマン80周年のイベントで来日した、DCコミックのCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)ジム・リー氏にインタビューする機会がありました。ジム・リー氏はアメコミ界における伝説的なアーチストで、マーベルを含む他社で様々なアメコミ・ヒーローを手がけた後、DCに所属。DCでも多くの名作を生み出し、そしていまCCOとしてコミックのみならず、DCヒーローの登場する映画・ドラマ・アニメ・ゲーム・グッズ・テーマパークなどのすべてに関わる立場となりました。DCのキーマン中のキーマンです。
そんな方に「ロバート・パティンソンのバットマンについてどう思いますか?」と尋ねたら「正直に言うと、素晴らしいチョイスだと思う。僕は彼が“どういうバットマンを演じるか”より“どういうブルース・ウェイン(註:バットマンの正体)を演じるか”に興味があります。今までの役者さんも素晴らしい、そして毎回毎回新たなブルース像を見せてくれました。だから今度のパティンソンがどういうブルースになるのか、楽しみです」と答えてくれました。
バットマンは幼少の頃、両親を目の前で強盗に殺されたブルースが、犯罪と戦うことを決意。両親から受け継いだ莫大な財産を使って身体を鍛え上げ、装備を整え<バットマン>と名乗って悪と戦う、というお話です。この設定自体は不動なのですが、ここに多くの映画作家たちが彼らなりの解釈を加えバットマン/ブルース・ウェインの物語を描いてきました。
したがって “どの役者がブルースを演じたのか”というのは、監督たちのバットマン像とリンクしているわけです。例えばティム・バートンは「子どもの頃、トラウマとなる悲劇にあった人間が夜な夜な蝙蝠の滑降する、というのはサイコパスの物語であり、すごい怒りをもった人物」と解釈。だから目の奥に怒りを感じさせ狂気じみた演技が得意のマイケル・キートンをバットマンに演じさせました。しかしこのティム・バートン×マイケル・キートンのバットマンは暗すぎるという理由で2作で路線変更。よりタフガイ・ヒーロー色を求めヴァル・キルマー、60年代に人気を博したTVドラマ・シリーズのバットマンのイメージを復活させるべくTVドラマ『ER』でも人気だったジョージ・クルーニーがブルース役に起用されます。