『G線上のあなたと私』は大人にエールを送る作品に 世代も環境も異なる3人が音楽と向き合う
10月15日から火曜ドラマ『G線上のあなたと私』 (TBS系)がスタートする。主演は波瑠で、連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)で注目を集めた中川大志や、キャリアの長い松下由樹がメインキャストを演じ、世代を超えた交流で互いの人生を豊かにしていく。
いくえみ綾の同名コミックスを原作とした本作は、婚約破棄され仕事も結婚も失った女性・小暮也映子(波瑠)が、たまたま聞いた「G線上のアリア」をきっかけに大人の音楽教室でバイオリンを習い始め、そこで出会った大学生の加瀬理人(中川大志)や主婦の北河幸恵(松下由樹)とぶつかり合いながらも絆を深めていく物語だ。
ショッピングモールのイベントスペースでバイオリンを演奏する久住眞於(桜井ユキ)。久住は「G線上のアリア」を演奏しており、偶然通りかかった也映子、理人、幸恵はその音色に感銘を受けてバイオリンに関心を持つ。「大人になってから始める音楽ほど無駄なものはない」とバッサリ切り捨てたナレーションの中、それでも3人は目を輝かせて、バイオリン教室の門戸を叩くのであった。
1話の冒頭は何かにチャレンジしようとしている大人にエールを送るようないきいきとしたシーンになっている。
注目したいのはこの3人がバイオリンを習い始めるきっかけである。実際にバイオリンを習い始め、意気揚々と練習に参加する3人であったが、実はこの音楽教室に通うまでに様々な事情を抱えていた。世代も性別も環境も違う3人が抱えている問題は、つい、誰もが一度は経験したことのある挫折を思い返すようなものだ。さらに講師の久住にも、思わぬ過去があるのであった。