奈緒、『あなたの番です』尾野ちゃん役で反響 若手女優は“サイコキャラ”で存在感を強める?

奈緒、『あなたの番です』“尾野ちゃん”役で反響

 放送を重ねるごとに盛り上がりを見せる『あなたの番です』(日本テレビ系)で、その“怪演”が話題を呼んでいる女優の奈緒。昨年の朝ドラ『半分、青い。』(NHK総合)での爽やかな好演が印象深かっただけに、今作での彼女の姿には驚きを隠せない。

 2クール連続での放送となっている本作で描かれているのは“交換殺人ゲーム”であり、第2章・反撃編に突入した現在、すでに“姿を消した”キャラクターも多い。その中でも、奈緒が演じる尾野幹葉は生き残り、第1章以上に彼女の取る奇行がエスカレートし、その存在感を増しているというわけだ。

 奈緒が演じるのは、第1章の主人公であった手塚菜奈(原田知世)の死を悼み、最愛の人の復讐に燃え、第2章から主人公となった手塚翔太(田中圭)に付きまとう、同じマンションのナゾの住人。そしてその奇行とは、翔太が既婚者であることを知りながらも、自分と付き合っているのだと思いこんでみたり。のちのち、フラれたと勝手に解釈しては、今度は脅迫まがいの行動に出る。目をらんらんとさせながら翔太にすり寄り、意味深な言葉を投げかけ、わけの分からない自家製(!?)オイルで強引にマッサージを施したりするなど……その奇行の数々は枚挙にいとまがない。彼女の愛らしい笑顔に対し、初登場時には好感を持った方も多いに違いない。しかしここまでくると、さすがに異常だとしか思えず、もはや“サイコパス”と呼んで差し支えないだろう。こんなキャラクターを、奈緒はじつに自然体で演じている。

 こういった“サイコキャラ”といえば、すでに本作では木村多江が圧倒的な力量を見せてはいるが、彼女がヒステリックなタイプを熱演しているのに対し、奈緒の場合はまたタイプが違う。終始笑顔を絶やさず、感情を宙吊りにしたままの言動からは、心のうちが全く読めない。環境さえ違えば“変わり者”程度の存在なのかもしれないが、連続殺人が起こる現場とあって、“何をしでかすか分からない”人物としては、本作の中でも抜きん出た存在だろう。豪華キャストが名を連ね、みなが演じるキャラクターそれぞれが特異なものばかりだが、奈緒は軽やかにこの居住者の一員となっている。

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