『アベンジャーズ/エンドゲーム』サノス攻略の鍵はネビュラ!? アメコミファンが展開を予想
ここまでコミックスの展開をもとに映画について予想してきたが、アメコミ映画における原作コミックスの位置付けは、正確に言うと“原案”である。いずれもベースとなる物語は存在するものの、日本の漫画原作の映画のように明確に「この作品に準拠している」というものがないのである。例えば前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を例に挙げると、先述した『IG』をベースとしながらも、2013年に刊行された『インフィニティ』の要素も多分に含まれていたり、時代の違う様々なコミックスを混ぜ合わせて絶妙なバランスで成立させている内容である。MCU上ではコミックスは無視したオリジナルの展開、設定、キャラクターが無数に存在している。つまり映画オリジナルの世界観なのである。そしてコミックスと違うという部分が、まさにMCUの魅力であるとも言える。原作ファンであっても、そうじゃなくても誰もがその展開に驚き、感動することができる。もちろんコミックスを読んでいればより一層映画を楽しむことができるのもまた事実だ。
日本だったら「原作と違う!!」とか「これだから実写化は……」などと叩かれてしまいそうなものだが、そもそもアメコミは同一キャラクターを異なる作家が描くという手法によってヒーロー達を時代と共にブラッシュアップして描いてきており、またそれに伴うパラレルワールド(=マルチバース展開)の発生を当たり前のように認めている。こういった観点からもアメコミファンはコンテンツは常に刷新されるものという考えが根付いており、一つの原作が原点にして頂点! という意識がそこまで強くないのかもしれない。
いずれにせよ4月26日公開の『エンドゲーム』は皆が楽しめる作品であることは間違いない。
■青木大空
アメコミと映画をこよなく愛する新米宣伝マン。一番好きなアメコミ映画は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』。四国八十八ヶ所参りを達成するも煩悩が一つも消えなかった過去を持つ。
■公開情報
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
4月26日(金)全国公開
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ロバート・ダウニー・Jr.、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ポール・ラッド、ブリー・ラーソン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2019/
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html