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挑戦的な「よるドラ」枠、次は“腐女子”をどう描く? 青春ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』に注目

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“腐女子”の描き方

 何より気になるのが“腐女子”を、本作がどう描いているかだろう。

 ゲイのカップルをファンタジーの住人として消費してしまう構造を内包したBLを楽しんでいる腐女子の三浦を、ゲイの純の視点から観察するように描く本作は、ある種のBL批評、腐女子批評だとも言える。その描き方に対して、筆者は哲学的な優しさを感じたのだが、当事者である腐女子の方々がどう感じるかは、自分にはわからない。

 そういったテーマ面での評価は話数が進んでから改めて考えたいのだが、現時点で本作を応援したいと感じたのは、純から見た他者はもちろんのこと、純の中にある複雑で多面的な部分がちゃんと描かれていたからだ。この人間観は信用できると思った。

 試写終了後、記者会見に出演者の金子、小越、藤野、谷原、製作総指揮の清水拓哉が登壇した。印象的だったのは、自分が出演していない場面の純の姿を見た時にそれぞれ(小越、藤野、谷原)が(自分が見たことのない顔で別の人と話している純を見て)「ジェラシーを感じた」と語っていたこと。これは小越の発言に後の二人が被せて面白くしていた面もあるのだが、一人の人間の中にある多面性を描いた本作の本質を突いた見事な回答だったと思う。 

■成馬零一
76年生まれ。ライター、ドラマ評論家。ドラマ評を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生:テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

■放送情報
よるドラ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』
2019年4月20日(土)スタート
総合 夜11時30分から11時59分 (29分・連続8回予定)
原作:浅原ナオト「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」
脚本:三浦直之
出演:金子大地、藤野涼子、小越勇輝、安藤玉恵、谷原章介 ほか 
演出:盆子原誠、大嶋慧介、上田明子、野田雄介
プロデューサー:尾崎裕和
制作統括:篠原圭、清水拓哉
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/drama/yoru/fujoshi/

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