川島鈴遥、オダギリジョー長編初監督作『ある船頭の話』ヒロインに 「幸せで贅沢な時間だった」
9月に公開されるオダギリジョー長編初監督作品『ある船頭の話』のヒロイン役を、川島鈴遥が務めることが決定した。
本作は、オダギリ本人が長年温めてきたオリジナル脚本を自ら映画化するもの。主人公のトイチは、とある川で、村と町を繋ぐため船頭を続けていた。村人の源三が遊びに来るとき以外は、黙々と渡し舟を漕ぐ日々を過ごしていた。川上では橋が建設中で、人々は皆完成を心待ちにしている。そんな折、トイチの前に現れた一人の少女。トイチは、何も語らず身寄りもない少女と一緒に暮らし始めるが、それがトイチの人生を少しずつ狂わせていく。
主人公の船頭トイチ役で、柄本明が主演を務める。そして人懐っこい笑顔でトイチのもとに遊びに来る村人・源三役には、村上虹郎が名を連ねた。撮影監督は『ブエノスアイレス』『恋する惑星』などで知られるクリストファー・ドイル、衣装デザインには『乱』で米アカデミー賞を受賞したワダエミ、そして世界を舞台に活躍するアルメニア出身のジャズ・ピアニスト、ティグラン・ハマシアンが映画音楽に初挑戦。国境を越えた個性派スタッフが集結した。
今回出演がアナウンスされた川島は2010年にデビューし、Huluオリジナル連続ドラマ『フジコ』やドラマ『ウツボカズラの夢』(東海テレビ・フジテレビ系)、映画『望郷』などに出演。本作では、とある山村で川岸の小屋に住み黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送っていた船頭トイチの前に現れる、傷ついた少女を演じる。トイチは、なんとか一命を取りとめたが何も語らず身寄りもない少女と一緒に暮らし始めるが、それがトイチの人生を少しずつ狂わせていく。つつましく生きてきたトイチと出会う、謎めいた少女という重要な役どころとなっている。
川島は、100人以上の中からオーディションを重ねて選ばれた。オダギリ監督は「『自分と似ているなぁ』というのが、彼女を選んだ理由のひとつだったと思います。ざっくり言うと、同じようなタイプの俳優です。そんな彼女に、僕が学んだ演技法を数ヶ月かけて詰め込みました。今や僕なんかよりずっといい俳優になっちゃっています(笑)」とコメント。
川島は本作の参加について「この役が決まった時、初めは本当にびっくりして実感が湧きませんでした。撮影に向けての演技レッスンでオダギリ監督に初めてお会いした時に、これは現実なんだとオーディションに受かった事を実感し、同時に不安と緊張を抱きました。その気持ちの中で自分の演技をすることに必死だったので、上手くいかないことや悩むこともたくさんありました。それでも、オダギリ監督を始め柄本さんなど沢山の大先輩の方々に支えてもらい、体当たりのつもりで撮影に挑みました。どんなお芝居もみなさんが受け止めてくださるので、これでいいんだと安心して演じることができました。そして、今改めて幸せで贅沢な時間だった事に感謝しています」と意気込みを語っている。
■公開情報
『ある船頭の話』
9月、新宿武蔵野館ほか全国公開
出演:柄本明、村上虹郎、川島鈴遥
脚本・監督:オダギリジョー
撮影監督:クリストファー・ドイル
衣装デザイン:ワダエミ
音楽:ティグラン・ハマシアン
配給:キノフィルムズ/木下グループ
(c)2019「ある船頭の話」製作委員会
公式サイト:http://aru-sendou.jp