大森南朋が語る、『この道』EXILE AKIRAとの初共演 「一緒に戦っていける相手がいた」
「古き良き日本映画のよさが垣間見えた」
ーー耕筰さんは真面目で音楽に情熱をもって向き合っていて、2人は対照的ですよね。印象的なシーンはありますか?
大森:もみあいになるシーンです。あそこは演じていて楽しかったです。あまりふざけると監督に止められるので、気をつけます、と言いながらギリギリのところを攻めました(笑)。
ーー白秋さんの病床に耕筰さんがお見舞いにくるシーンの背景の夕焼けは、セットを組んでの撮影だったんですよね。
大森:あのセットはすごいですよ。京都の太秦での撮影だったのですが、古い伝統の技術で、江戸時代の街並みを再現しています。そのスタッフの素晴らしさ、古き良き日本映画のよさが垣間見えてすばらしかったです。そういうのを見ると感動するんです。
ーー大森さんは殺し屋やヤクザを演じることも多いと思うのですが、いち観客として『この道』で天真爛漫な大森さんをスクリーンで見られるのは新鮮でした。
大森:天真爛漫といいますか、実在の方を演じることもなかなかないので、楽しく貴重な経験だったと思います。
ーー音楽というところでは、大森さんもバンド活動をされていますね。
大森:俳優は監督がいて共演者がいて、そこに僕がハマってどう表現するのかというところで作っていくのですが、音楽は主導が自分にあります。方法論は違うのですが、その両方があると僕はバランスがとれるというか。俳優も楽しくできますし、音楽活動も俳優のほうに活きていると思います。
(取材・文=若田悠希/スタイリスト=伊賀大介(band)/ヘアメイク= TAKAHASHI(STEREO Gn))
■公開情報
『この道』
全国公開中
監督:佐々部清
脚本:坂口理子
出演:大森南朋、AKIRA、貫地谷しほり、松本若菜、柳沢慎吾、羽田美智子、松重豊、由紀さおり、安田祥子
配給:HIGH BROW CINEMA
(c)LDH JAPAN(c)2019「この道」製作委員会
公式サイト:konomichi-movie.jp