『中学聖日記』ラストシーンに込められた“人生の奇跡” 有村架純と岡田健史の再会が意味するもの

『中学聖日記』に込められた“人生の奇跡”

好きと幸せは本当に両立しないのか

「好きと幸せは両立しない」

 第1話で、原口はそう聖に告げた。でもそれはそのときの原口自身が「世間の常識から外れたり、大多数の人に反対されたり、それでも引っ張られる、堕ちていく、そういう経験、最高よ」と囁く価値観の持ち主だったから。

 周りの声を無視して、利己的に生きても、幸せにはなれない。本当の純愛は、恋人同士のためだけのものじゃない。

 自分を想ってくれている人に感謝すること。そんな大切な人たちのために何を選ぶのが最良か考えること。自分で自分を幸せにする術を見つけること。その先に好きと幸せの両方がある未来が待っている。

 いかにも優等生的な、初回の聖が言いそうな言葉だけど、それこそが純粋な愛なんだと、波乱の11回を見終えた今、強く、強く噛みしめた。


■横川良明
ライター。1983年生まれ。映像・演劇を問わずエンターテイメントを中心に広く取材・執筆。人生で一番影響を受けたドラマは野島伸司の『未成年』。Twitter:@fudge_2002

■作品情報
火曜ドラマ『中学聖日記』(TBS系)
出演:有村架純、岡田健史、町田啓太、マキタスポーツ、夏木マリ、友近、吉田羊、夏川結衣、中山咲月
原作:かわかみじゅんこ『中学聖日記』(祥伝社フィールコミックス)
脚本:金子ありさ
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、坪井敏雄
主題歌:Uru「プロローグ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/chugakuseinikki_tbs/

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