『黄昏流星群』4人が交わしたキスがそれぞれの関係の決定打に 温泉旅行の裏で交差する愛情

『黄昏流星群』4人が交わしたキスが決定打に

 各々の好意を寄せる相手がはっきりし、物語の輪郭が徐々に鮮明となった『黄昏流星群~人生折り返し、恋をした~』(フジテレビ系)の第5話。トラブル続出の温泉旅行では、娘である美咲(石川恋)の不倫相手を突き止めた完治(佐々木蔵之介)、美咲の母親である真璃子(中山美穂)にキスをした春輝(藤井流星)と、裏では壮絶な展開が繰り広げられるなか、それぞれは何食わぬ顔で旅行を続ける。些細な気持ちの揺れ動く様子に敏感なのは真璃子だけで、完治や美咲、春輝は全く動じていない様子であった。もはや正規のパートナーには愛情がある様子も感じられず、そこには「家族」というしがらみでしか結びつかない人々が惰性で集っているようにすら見受けられる。完治は美咲の不倫を非難し、下劣であるとまで罵るが、完治自身もまた不倫に身を投じている。その矛盾に気がついたのは、第5話のほとんど終盤であった。

 栞(黒木瞳)とは一線を超えていないことで不倫ではないと思い込んでいた完治。第4話までの、全く悪びれない様子の裏にはこんな言い訳が潜んでいたのだ。しかし、あまりの恋心に歯止めが効かず、ついに栞の家にまで押しかけてしまう。「ここで関係を終わらせればまだ間に合う」と完治を帰そうとする栞であったが、完治は頑として従わず、栞にキスをした。

 第5話のキーポイントはキスシーンだ。真璃子と春輝のキス、完治と栞のキスでそれぞれの関係が決定打となった。真璃子とのツーショットの写真を撮ったり、突然キスをしたりと積極的になっていく春輝。美咲の恋心が大学教授に向かって燃えていることで、さらに春輝の真璃子への想いがヒートアップしたようにも感じる。そして完治も栞とのキスで関係を確かなものにした。不倫でないと思い込んでいた状況から、居酒屋を飛び出し、栞を求めた今では状況は大きく変化してしまった。

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