“噛ませ犬”勝地涼の存在感 『ヒモメン』は恋愛ドラマとしても、コメディとしても楽しめる

『ヒモメン』勝地涼の存在感

 ゆり子に恋するあまり、翔ちゃんの足を引っ張り、とにかく悪巧みしかしない池目先生。他人を陥れようとする姿には男性としての魅力はないが、思わずクスリと笑える。勝地の演技力で、憎めないチャーミングな男として捉えられるのだ。

 さらに悪巧みをして足を引っ張るにも関わらず、翔ちゃんの常識のなさに振り回され、いつも損をしてしまうのは池目先生の方。そんな姿に、視聴者も池目先生を嫌いにならず、なんとなく人間として好感を持って見守ることができるだろう。このように、同作品はヒモなのに憎めない、ゲスなのに憎めない男性を描くことに器用な作品である。

 最後は必ずゆり子とのラブラブなシーンがあり、窪田の愛らしい姿も楽しめる。次回もまた翔ちゃんにはピンチが訪れる。無事に乗り越えて、ヒモを卒業できるのか注目だ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
『ヒモメン』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:15~深夜0:05放送
出演:窪田正孝、川口春奈、勝地涼、佐藤仁美、YOU、金田明夫、岡田結実、片瀬那奈
ゼネラルプロデューサー:横地郁英
プロデューサー:秋山貴人・河野美里
原作:鴻池剛『ヒモメン~ヒモ更生プログラム~』(MFコミックス フラッパーシリーズ/KADOKAWA刊)
脚本:森ハヤシほか
音楽:井筒昭雄
演出:片山修ほか
制作:テレビ朝日 
制作協力:ホリプロ
(c)テレビ朝日
公式サイト:http://www.tv-asahi.co.jp/himomen/

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