『未解決の女』最終回で波乱の展開に? 波瑠&鈴木京香、コンビ力の変化

 そして、先週放送された第7話では、2人でアルファベットの書かれたカードを並べ替えて、暗号の解読に試行錯誤するシーンの中で、今までにないくらいに打ち解けあう場面が描かれた。朋が滑稽なカードの並べ方をするので、それに思わず腹を抱えて笑いこんでしまう理沙。仕返しとばかりに、朋も理沙の考えたカードの並べ方をあげつらって、2人でげらげら笑いあう。いわゆる“ホームズ役”と“ワトソン役”が、こんなにもイチャイチャ感を出すコンビものはなかなかない。そんな一幕を覗き見していた、同じ6課の草加(遠藤憲一)と財津は、「どうなっちゃってるんだ?」と思わず首をかしげてしまう。

 第7話では終盤、誘拐犯の秋田昇(岡田浩暉)に朋が銃撃される瞬間、その現場から遠く離れた場所にいた理沙であったが、どこかから朋が「先輩!」と理沙に向かって叫ぶ空耳を感じる。朋が今、絶体絶命の危機にいる。そんなSOSを2人の絆を通して理沙が受け取ったかのように見えたラストシーン。第7話までに2人が積み上げてきたバディの力が極致に達したように見えた。エンディングでは、そんな2人の絆が出来上がるまでの軌跡をなぞるように、平井堅の「知らないんでしょ?」にのせて、朋と理沙の回想シーンが流れる。

 前回の第7話で、秋田は朋を撃った後に逃走。そのとき撃った拳銃は、都内の男性死体に撃たれたものであると判明し、さらにそれは、科捜研で15年前に登録されている晴海東署のものと同じだったことが明らかに。その矢先、秋田は殺害されてしまい、事件は複雑に発展していく。最終話では、第7話の事件の真相もさることながら、撃たれた朋の運命とともに、正反対だった2人がどれだけパワーの結合を発揮するのか、目が離せない。

(文=國重駿平)

■放送情報
『未解決の女 警視庁文書捜査官』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00〜放送
出演:波瑠、鈴木京香、沢村一樹、工藤阿須加、高田純次、光石研、遠藤憲一、山内圭哉、西銘駿、植木祥平、裵ジョンミョン
原作:『警視庁文書捜査官』『緋色のシグナル 警視庁文書捜査官エピソード・ゼロ』『永久囚人 警視庁文書捜査官』麻見和史(角川文庫)
脚本:大森美香
音楽:村松崇継
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:服部宣之(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、岡美鶴(アズバーズ)
演出:田村直己(テレビ朝日)、樹下直美(アズバーズ)
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
公式サイト:http://www.tv-asahi.co.jp/mikaiketsu/

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