門脇麦、“言葉にしづらい”魅力を読む 劇中で見せる“覚醒”の瞬間
現在放送中のドラマ『トドメの接吻』(日本テレビ系)は、キスでタイムリープさせることができる“キス女”宰子が、主人公・堂島旺太郎を助けるために彼と“共犯関係”になってキスをする。もともとこの能力も、望んで手に入れたものではなく、学生時代にキスした相手の心臓が止まってタイムリープし、周りにいじめられるようになってからコンプレックスになっていたもの。また、門脇にしては珍しく、“不思議ちゃん”っぽくデフォルメされたわかりやすい演技によって、主人公含めクセの強いキャラクターたちの中でもその存在を光らせている。
私たち視聴者や観客は、ふだん目の前で繰り広げられる物語の中で、「状況をまず受け入れる」という段階を経てから、世界観を理解し、語りに乗っていく。そのステップまでは、起こることをただ受け入れていく門脇に対して、どこか親近感を持ちやすいのかもしれない。しかし、“覚醒”もするため、「なぜ変わっていったのか」、「変わっていく過程でどんな演技の変化が見られたのか」、見る側は考えてしまう。その“覚醒”に対して探りを入れたくなるところに興味をひかれるのではないだろうか。
門脇は2月17日全国公開の映画『サニー/32』も控えている。役柄の詳細は不明だが、今までと似た傾向の役を演じるのか? または、新境地を見せてくれるのか?
(文=梅澤亮介)
■放送情報
『トドメの接吻』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:山崎賢人、門脇麦、新田真剣佑、新木優子、佐野勇斗、宮沢氷魚、堀田茜、唐田えりか、山本亜依、志尊淳、菅田将暉
脚本:いずみ吉紘
音楽:Ken Arai
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:鈴木亜希乃、渡邉浩仁、岡宅真由美
演出:菅原伸太郎、明石広人
(c)日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/todomenokiss/index.html