亀梨和也、“神”林遣都を追い詰める! 『FINAL CUT』第3話で描かれた“正義”
「出る杭は打たれる、どころじゃない。足元めり込むまで、叩き潰されます」。
1月23日に放送された『FINAL CUT』(カンテレ・フジテレビ系)の第3話「特ダネは大誤報!?」。主人公・中村慶介(亀梨和也)は、12年前に、百々瀬塁(藤木直人)が司会を務める番組『ザ・プレミアワイド』で、母・恭子(裕木奈江)を女児殺害事件の犯人扱いされ、無実の罪で亡くした過去を持つ。そんな彼はある日、12年前に番組ADだった現ディレクターの小池(林遣都)が、ネットの中で“神”扱いされていることを知る。昔は報道志望だったものの、今や小さなネタばかり追いかける“暇ネタ”担当になっていた小池だったが、ある中学校で生徒に暴言を吐いた女性教師・沢渡(関めぐみ)を取材し、話題を呼ぶように。だが、予想外の展開が起き、小池は、良心と誤報のはざまで岐路に立たされるのだった。
第3話では、“正義”とは何かが問われていたように思う。同時に、物事は見る角度によって、全く違う景色に変化することが描かれていた。生徒に向かって「ぶっ殺すよ!」と言ったことで、世間の注目を集めた暴言女教師。たとえどんな理由があったとしても、現代の教育現場では、教師が生徒に向かって「ぶっ殺す」と発言することは、完全にアウトだろう。
だが、彼女には彼女なりの“正義”があった。沢渡が顧問を務める合唱部は、強豪校として有名であり、部員も50名ほど在籍。だが、コンクールメンバーは最大35名であり、当然、大会に出場できない部員も出てくる。そんな中、沢渡がある女子生徒にソロパートを任せると、その子は一部の部員からいじめを受けるようになってしまった。しばらく経った後、沢渡が嫌がらせの事実に気づき、いじめの主犯3人を呼び出して、注意することに。だが、いじめを行っている生徒たちは全く反省しないどころか、逆に「先生、狙っちゃうよ」と挑発する。彼女たちは、沢渡を虚偽の発言で貶めようとしていた。
今は、生徒以上に教師の立場は弱いのかもしれない。生徒から「セクハラされた」「暴力を振るわれた」と訴えられれば、教師生命は一発でアウトだ。教師はもちろんのこと、生徒たちもそれをわかっている。加えて、大人にも子供にもなりきれない中学生は、より残酷だ。目に障る杭を足元がめり込むまで、叩き潰さないと気が済まない。だからこそ確実に葬るために、虚偽を事実にする計画を企てる。沢渡はその計画にまんまとハマって、暴言を吐いたのだ。いわば、彼女たちに誘導されたのである。