星野源と藤井隆はなぜ相性が良いのか? 『逃げ恥』『ANN』共演と、2017年の活躍から検証

星野源と藤井隆はなぜ相性が良いのか?

 一方の藤井は、『逃げ恥』で家庭第一の常識的なパパ・日野秀司を演じていた。今年、俳優としての活躍が目立ったのは、現在放送中の連続テレビ小説『わろてんか』(NHK総合)の万丈目吉蔵役だろう。藤井のお笑い芸人としての芸風も少なからず影響しているのか、日野と同じように万丈目もテンションが高いところがある人物だ。「明るくて、家族思い」というのが、藤井の役者としてのイメージであり、武器といえるだろう。そうした要素に加え、『わろてんか』で演じている万丈目はお笑い芸人であり、藤井の本職そのままの役柄だ。まさに適役というほかない。

 さて、『逃げ恥』での2人の関係性を振り返ると、平匡と日野が遊びの予定を立てると、家庭を優先されていつも断られてしまうという微笑ましい間柄だった。これは、お互いに共通点が多いものの、“プロの独身”と“家族思い”などといった正反対のイメージを持つ二人ならではのやり取りだったといえるだろう。共通点が多くありながら、イメージやスタンスが異なるーーそんな二人の相性はきっと“サイズの合ったネジとドライバー”のように、ぴったりとハマるものであることは想像に難くない。そして、その関係性はおそらく、リアルにも通じるはずだ。

 実際、星野と藤井の仲の良さは、ラジオ放送などでも感じることができる。多忙を極める二人ではあるが、さらなる共演で、その息のあったやり取りを見せて欲しいものである。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
「民放連賞最優秀ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』全話一挙放送」
【12月31日(日)】
午前8:55〜11:45(1話~3話)
午前11:55〜午後4:30(4話~8話)
【1月1日(月・祝)】
午後2:30〜5:30(9話~11話)
※ 一部地域を除く

製作著作:TBS
原作:海野つなみ「逃げるは恥だが役に立つ」(講談社「Kiss」所載)
脚本:野木亜紀子
出演:新垣結衣、星野源、石田ゆり子、藤井隆、真野恵里菜、葉山奨之、古田新太、宇梶剛士、富田靖子ほか
プロデューサー:那須田淳、峠田浩、宮﨑真佐子
演出:金子文紀、土井裕泰、石井康晴
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/NIGEHAJI_tbs/

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