綾瀬はるかと西島秀俊演じる夫婦は“偽り”か? 『奥様は、取り扱い注意』第7話で描かれた“ウソ”

綾瀬はるかと西島秀俊演じる夫婦は“偽り”?

 友恵は言っていた。「感情を押し殺しながら、血の通った言葉をのみ込んで、20年間生きて来たあと病気になって、余命を宣告された時、私はすでに死んでることに気付いた」「うわべだけを取り繕って生きて来たせいで、死が目の前に迫って来てるのに、きちんと取り乱すこともできない」、と。本当の自分を隠して、目的もなく、ただ死んだように生きていることは、どんなに不自由ない生活を送っていたとしても、全然幸せなんかじゃない。死と向き合って、それに気づいた友恵は、今の夫との離婚を決意し、デカい夢ばかり追い掛けている初恋の相手・幸平と一緒に暮らすことを選択した。

 友恵だけでなく、菜美、優里、京子もまた、“うわべだけを取り繕って生きている”。彼女たちは、それが愛する人への裏切りではないと信じながら、その場をやり過ごしているのだ。そしてそれは、彼女たちの夫もまた然り。

 友恵が菜美に聞いていた「ところで旦那さんといつもどんなこと話してる?」「旦那さんが好きな音楽のこと、詳しく知ってる? 旦那さんが子どもの頃に見て、感動した映画のことは知ってる? 旦那さんが、どんな政治信条を持ってるかは知ってる? 旦那さんがこれまで旅をした中で、一番気に入ってる場所のことは? 逆に、今聞いた中のあなたの答えを旦那さんは知ってる?」、と。それらの問いに対するすべての答えを、きっと菜美も勇輝も知らない。もしかしたら、伊佐山夫婦はお互いにすべてのことを、“取り繕っている”のかもしれない。

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(文=戸塚安友奈)

■放送情報
『奥様は、取り扱い注意』
日本テレビ系にて毎週水曜夜10時~
出演:綾瀬はるか、広末涼子、本田翼、中尾明慶、銀粉蝶、石黒賢、西島秀俊
原案・脚本:金城一紀
演出:猪股隆一ほか
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/okusama/

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