森川葵が語る、映画『恋と嘘』撮影秘話と女優としての現在 「どこに向かっていけばいいのか迷走中」
「同世代の女優さんとは戦っているつもり」
ーー森川さんは現在22歳ですが、高校生の役を演じることが割と多いですよね。中には幼く見られるのが嫌だという人もいると思いますが、森川さんはどうですか?
森川:私はあまり嫌とは思わないですね。普段から幼いとはよく言われているので、そこは自分でも理解しています。あと私、制服が好きなんですよ。22歳にもなってプライベートで制服なんてあまり着れないじゃないですか。だからこうやって堂々と制服を着ることができるのは嬉しいですね。「私、制服着てもいいんだ」という感じで。でも最近は恥ずかしいなと思うこともあって……。
ーー制服を着ることがですか?
森川:いや、紺のソックスを履くのが恥ずかしいなと。白の三つ折りソックスとかはいま流行っているらしいんですけど、紺のソックスはやっぱり学生時代しか履かないので、それはちょっと恥ずかしくなりつつあります(笑)。
ーー今回は制服だけでなくウエディングドレス姿も披露していますね。
森川:そうなんですよ! でもウエディングドレスを着るのは今回2度目だったんです。結婚する前にウエディングドレスを着ると結婚できないと言われているので、初めて着た時は「ついに着ちゃった~。大丈夫かな、私」という感じもあったのですが、今回は「やっぱり綺麗だな」というプラスの感情のほうが強かったです。
ーー作品ごとに見せる表情のバリエーションが森川さんの素晴らしいところだなと個人的に感じているのですが、今回もいろいろな表情を見せていましたね。
森川:ありがとうございます。私、『監獄学園-プリズンスクール-』で中川大志くんと共演していて、古澤監督も『ReLIFE リライフ』で彼と一緒に仕事をしていたので、古澤監督が大志くんに「葵ちゃんってどんな子?」と聞いたらしいんですよ。その時に大志くんが「すごくいろいろな表情をする子」と言っていたみたいで。それで監督からも「それを楽しみにしてる」と言われていて、クランクアップの時に「本当にいろいろな表情をするから、撮っていてすごく面白かった」と言ってくださったんです。自分ではそこまで意識しているわけではないのですが、なるべく演じるキャラクターの感情に寄り添おうとしているうちに、自然と出てくるのかもしれません。
ーー意識せずにできるのはすごいと思います。
森川:なるべく頑張ってテンションを高くしていこうとは思っています。大きな声を出したり、嬉しい時は「嬉しい!」という感じを出したり。感情豊かに表現しようとは思っているかもしれませんね。
ーー同年代のほかの女優さんと比べて、森川さんは独自のポジションを突き進んでいるようにも感じます。
森川:それも最近結構言われるんですよ。同世代の女優さんが多いので、自分も頑張らないとなという話を友達としていても、「でも葵ちゃんってそこで戦っていないでしょ?」とか言われたりして。「え? 戦ってるつもりだったんだけど……」みたいな(笑)。
ーーそうなんですね(笑)。
森川:でもいま自分がどこに向かっていけばいいのかは迷走中でもあるんです。やっぱり周りの同い年くらいの方々がみんなすごく頑張っているので、自分も頑張らなければいけないなとは思いつつも、自分が頑張ってできることにも限界があるというか……。それでやりたい役ができるかと言われたらそうではありませんからね。だからいただいたお仕事をしっかりと全力でやって、今後にも繋げていきたいなと思っています。
(取材・文=宮川翔)
■公開情報
『恋と嘘』
10月14日(土)全国ロードショー
出演:森川葵、北村匠海、佐藤寛太、浅川梨奈、田辺桃子、遠藤章造、眞島秀和、温水洋一、中島ひろ子、三浦理恵子、木下ほうか、徳井義実
監督:古澤健
脚本:吉田恵里香
原作:『恋と嘘』ムサヲ(講談社)
主題歌:阪本奨悟「HELLO」(A-Sketch)
制作プロダクション:The icon
配給:ショウゲート
(c)2017「恋と嘘」製作委員会 (c)ムサヲ/講談社
公式サイト:koiuso.jp