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『ジョジョの奇妙な冒険』に見た山崎賢人の飛躍 “マンガ実写界”を背負って立つ俳優へ

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 同様にして山崎は、母である東方朋子(観月ありさ)や、康一らとのシーンでも、それぞれの関係性に見事に溶け込んでいる。家族間・友人間で交わされる日常会話こそ、ドラマを進行させる上では重要。こういった作風のものこそ、俳優・山崎の柔軟性が見てとれ、仗助という特異なキャラクターの存在を成り立たせていた。

 スタンドを使っても、祖父を救えないと分かったとき、山崎は涙を流して取り乱す。それまでにないほど感情的になる姿が、強く胸を打った。あのシーンで生まれた激しい感情は、山崎自身が関係性の中で育んできたもの。だからこそ、お決まりの「泣く姿」に収まらないリアルさがあった。いっきに湧き上がる「喪失感」と「自分の無力さ」への苛立ち。それらは山崎が突発的に演じようとして生まれた感情表現ではなく、劇中では本物の親子として2人が関係性を築いていたからこそ、山崎にできた優しい表現に見えた。


 映画の終わり近く、山崎は穏やかな海を前に大きな決意を覗かせる――。それはもちろん仗助の「この街を守る」という決意である。しかし同時に、この『ジョジョ』の強烈な世界観を、果てはマンガ実写界を背負って立つ、山崎自身の「引っ張っていく」という決意にも思えてならない。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

■公開情報
『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』
全国公開中
原作:荒木飛呂彦(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:三池崇史
出演:山崎賢人、神木隆之介、小松菜奈、岡田将生、新田真剣佑、観月ありさ、國村隼、山田孝之、伊勢谷友介
配給:東宝/ワーナー・ブラザース映画
(c)2017 映画「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」製作委員会(c)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
公式サイト:jojo-movie.jp

      

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