『帝一の國』間宮祥太朗&野村周平の演技はどう進化した? 『ライチ☆光クラブ』との違いを考察

間宮祥太朗&野村周平、古屋原作と相性の良さ

 『帝一の國』では、どの役も、原作の個性的なキャラクターにあった俳優が選ばれていた。まったく自分と違う役を演じるというのも俳優にとっては挑戦となるが、こうした人気者が出ていることが動員の引き金になる作品としては、このようなアプローチのほうが、見ているものも、映画にすんなり入り込むことができる。漫画原作はキャラクターにどれだけ近づけるかが肝となるからなおさら本人のキャラクターが重要となる。

 映画製作の現場の細かい事情は詳しく知らないが、タイミングや諸事情で必ずしも思い描いたキャスティングができるわけではないことは予想できる。そんな中、それぞれのキャラクターが原作の世界をより輝かせるキャスティングに成功しているだけでも、この映画は“尊い”と言えるのではないだろうか。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

■公開情報
『帝一の國』
公開中
出演:菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大、永野芽郁、吉田鋼太郎
監督:永井聡
脚本:いずみ吉紘
原作:古屋兎丸(集英社『ジャンプSQ.』)
企画・製作:フジテレビ
制作プロダクション:AOI Pro.
配給:東宝
(c)2017フジテレビジョン 集英社 東宝
(c)古屋兎丸/集英社
公式サイト:teiichi.jp

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