大人も楽しめる『劇場版 ウルトラマンオーブ』の魅力 50年続く人気シリーズは親子の“絆”も育む

大人も楽しめる『ウルトラマンオーブ』の魅力

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 光の戦士であるウルトラマンは、主人公のウルトラマンオーブを初め、新世代(ニュージェネレーション)のウルトラマンX、ウルトラマンギンガ、ウルトラマンビクトリーとも手を取り、力を合わせ敵と戦う。オールドファンにはたまらないウルトラセブンも登場する。モロボシ・ダンの現在の姿まで、作中で描かれる。怪獣には、ウルトラセブンを倒したガッツ星人まで登場する。こうした大人にこそわかる演出は、親子の会話を促すきっかけになり、それこそ「絆」を育むだろう。

 加えて、柳沢慎吾の小ネタギャグや、宇宙人の声で出演のお笑い芸人ジャングルポケットによる宇宙人の掛け合い漫才もあり、親子揃って笑うこともできる。役者の演技も秀逸で、たとえば最初に登場する蝿型宇宙人役の感情を無くした表情は、一発で「こいつらはおかしい」と伝える説得力がある。水木一郎が歌い、THE ALFEEの高見沢俊彦が作詞作曲したテレビシリーズの主題歌「オーブの祈り」も挿入歌として使用されており、音楽的にも楽しめる。

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 子どもの頃から慣れ親しんだウルトラマンたちが活躍する姿を、親子ともに新鮮な視点から楽しめる『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』は、れっきとした日本の代表するSF映画シリーズのひとつだといえよう。円谷プロは、今なお人々に勇気と力を与え、日本の素晴らしさを伝える作品を創り続けている。

■ISHIYA
アンダーグラウンドシーンやカウンターカルチャーに精通し、バンド活動歴30年の経験を活かした執筆を寄稿。1987年よりBANDのツアーで日本国内を廻り続け、2004年以降はツアーの拠点を海外に移行し、アメリカ、オーストラリアツアーを行っている。今後は東南アジア、ヨーロッパでもツアー予定。音楽の他に映画、不動産も手がけるフリーライター。
FORWARD VOCALIST ex.DEATH SIDE VOCALIST

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■公開情報
『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』
3月11日(土)全国ロードショー
出演:石黒英雄、松浦雅、髙橋直人、ねりお弘晃、青柳尊哉、柳沢慎吾、椿 鬼奴、高橋 健介、森次 晃嗣
声の出演:山寺 宏一、ジャングルポケット(おたけ・太田博久・斉藤慎二)、中村 悠一、根岸 拓哉、宇治 清高、宮野 真守
監督:田口 清隆
脚本:中野 貴雄
音楽 作・編曲:小西 貴雄
主題歌:Da-iCE 「TWO AS ONE」 (ユニバーサルシグマ)
製作:劇場版ウルトラマンオーブ製作委員会
配給:松竹メディア事業部
©劇場版ウルトラマンオーブ製作委員会

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