関ジャニ∞ 大倉、ドラム&演技の実力は7年の努力賜物ーー『疾風ロンド』好演の背景探る

 関ジャニ∞の大倉忠義が出演している映画『疾風ロンド』が話題になっている。

 11月26日に公開された本作は、原作が人気作家の東野圭吾ということもあり、公開前から注目を集めていた。正義感が強いパトロール隊員・根津昇平役として出演している大倉は、「物語の疾走感に、驚きもあり、感動もあり、観終わったら凄いスッキリした気分で晴れやかに映画館を出ていけるかなと思います」(関連:『疾風ロンド』公式サイト)とコメントしており、手応えを感じているようだ。そこで今回は、大倉の演技について考えてみたいと思う。

 大倉は関ジャニ∞の中でも、演技の仕事が多いメンバーだ。『Dr.DMAT』(TBS系)、『ドS刑事』(日本テレビ)などの連ドラをはじめ、単発ドラマ『24時間テレビスペシャルドラマ はなちゃんのみそ汁』(日本テレビ系)や、映画『100回泣くこと』、『クローバー』など多数の作品に出演している。ドラマ初主演だった『シンデレラになりたい!』(TBS系)の頃こそ初々しい演技だったが、『Dr.DMAT』の頃には大きく成長し、泣きの演技は多くの視聴者の涙を誘うほどになった。

 しかし、まだまだ大倉の演技力には成長の余地があるように思う。彼はスロースターターなのだ。たとえば、ドラム。大倉は関ジャニ∞でドラムを担当しているが、グループ結成当時は全くの初心者であった。そのため、はじめの頃は決して上手いとは言えない腕前だったが、2009年に行なわれたツアー『関ジャニ∞ TOUR 2∞9 PUZZLE』あたりから一気に成長が見られるようになった。つまり、グループが結成された2002年付近からドラムをはじめた大倉は、はっきりと上達が見られるまでに約7年かかったことになる。そして、今ではジャニーズの中でも「ドラムが上手い」と言われるまでに進化を遂げたのだ。

 このスロースターターぶりと成長の伸びしろは、演技にも共通していると言えるだろう。先日放送された『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演した際、こんなエピソードを語っていた。2007年に、『必殺仕事人2007』(テレビ朝日系)に出演した大倉。時代劇初挑戦ということもあり、監督やスタッフにダメ出しをされたが、故・藤田まこと氏は大倉を認め、褒めてくれたという。それ以来、大倉は藤田氏の演技を見て勉強を続けたのだ。大倉の演技が一般的に評価され始めたのは、『Dr.DMAT』の頃だと記憶している。演技に真摯に向き合い始めたのが2007年だとすると、『Dr.DMAT』が放送された2014年はちょうど7年後だ。

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