草なぎ剛、『嘘の戦争』で完全復活なるか? 名演出家らが評価してきた俳優の顔

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 2016年12月31日をもって解散が決定しているSMAP。2017年1月から、ジャニーズ事務所所属の「中居正広」「木村拓哉」「稲垣吾郎」「草なぎ剛」「香取慎吾」として、それぞれ個人で活動をすることになる。次々と年明け以降のスケジュールが明らかになっているが、その中でも草なぎ剛が主演を務める『嘘の戦争』(フジテレビ系)に注目が集まっている。『嘘の戦争』は、2015年に放送され、草なぎの演技が絶賛された『銭の戦争』(フジテレビ系)の第二弾。脚本の後藤法子、監督の三宅喜重をはじめとしたスタッフが再び集まることもあり、期待が寄せられているのだ。

 草なぎは、役者として多くの実績を残してきた。『黄泉がえり』、『日本沈没』、『BALLAD 名もなき恋の歌』など数々の映画で主演を務め、テレビドラマ『いいひと。』(フジテレビ系)、『僕の生きる道』(フジテレビ系)、『任侠ヘルパー』(フジテレビ系)などでも名作の誕生に一役買っている。しかも、どの作品も多くの人に知られている大ヒット作品である。

 徹底して役に向き合う草なぎの演技は、繊細かつストイックだ。一見淡々と演技をしているように見えるが、その中には複雑な表情の移り変わりが見て取れる。演出家・脚本家の松井今朝子氏も、自身のブログで「草なぎという人は本当にふしぎなくらいピュアな役者で、小さな舞台だとそれが余計際立つ」と綴っていたことがあった。草なぎのストイックさを表す演技として象徴的だったのが、『僕の生きる道』で心臓マッサージを施されるシーンだ。テレビ画面に映し出された、肋骨がくっきりと浮かびガリガリに痩せ細った草なぎの体を見て、息を呑んだのを今でも覚えている。

 そんな全身全霊で演技に取り組む草なぎが、スタッフ・共演者から高い評価を得ていることは有名だ。例えば、劇作家・演出家の故つかこうへい氏は草なぎを天才と評し、「僕は高倉健さんになって欲しいと思っているんですけどね。あいつこそ高倉健になるひとじゃないかと思ってて」との言葉を残している。また、脚本家・演出家の三谷幸喜氏も「舞台『burst!』に出て貰った時、彼の俳優としてのすごさを知った。役者に役が“乗り移る”瞬間を、僕は初めて見た」と語っている。

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