ガングロギャルの“ロック魂”に共感ーー女優・大塚シノブが『黒い暴動♥』を観る

黒ギャル文化とは何だったのか?

 元ヤンで、後に更生して成功したという人の話もよく聞く。何かしらに反抗心を持ち、疑問を抱き、その中で肯定や反省を繰り返しながら、生きて来た結果なのかもしれない。だからと言ってヤンキーになれ、ギャルになれ、という話ではないが。特に草食系が多い昨今、多少の反抗心を持つことも必要なのではないかとさえ思う。もちろん周りに迷惑をかけなければが前提で。

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 普通に考えればガングロは、肌を焼けば将来シミにもなるし、当時、その容姿は日本の外観を乱すと言われていたかもしれない。パラパラも将来、役に立つわけではない。決して世間体もいいわけではない。でも、私はそのエネルギッシュなロック魂は肯定したい。

 劇中、ギャルを演じる皆が、水を得た魚のように自由でキラキラして見えた。『黒い暴動♥』この題名も、彼女たちにはピッタリだ。ギャルにはギャルの世界観がある。

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■大塚 シノブ
5年間中国在住の経験を持ち、中国の名門大学「中央戯劇学院」では舞台監督・演技も学ぶ。以来、中国・香港・シンガポール・日本各国で女優・モデルとして活動。日本人初として、中国ファッション誌表紙、香港化粧品キャラクター、シンガポールドラマ主演で抜擢。現在は芸能の他、アジア関連の活動なども行い、枠にとらわれない活動を目指す。

■公開情報
『黒い暴動(ハート)』
7月30日(土)より、新宿シネマカリテほか全国順次公開
監督・脚本:宇賀那健一
出演:馬場ふみか、柳英里紗、平松可奈子、今井華、BLACK DIAMOND、間宮祥太朗 ほか
主題歌:忘れらんねえよ『世界であんたはいちばん綺麗だ』(Vap)
配給:SPOTTED PRODUCTIONS
(c)2016『黒い暴動(ハート)』フィルムパートナーズ
公式サイト:kuroibodo.com

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