『ラスト・ナイツ』初日舞台挨拶に紀里谷和明と伊原剛志が登壇 紀里谷「命がけで作った作品」

『ラスト・ナイツ』舞台挨拶レポ

 紀里谷和明のハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』の初日舞台挨拶が、昨日11月14日にTOHOシネマズ 日本橋にて行われ、監督を務めた紀里谷と伊原剛志が登壇した。

 本作の物語のベースとなった『忠臣蔵』に縁のある泉岳寺、功運寺でのお参りを済ませてきたという紀里谷は、「公開を迎えて感無量です。今日みなさまにお届けできることを本当に感謝しております」と挨拶。クライヴ・オーウェンやモーガン・フリーマンを筆頭に、世界17ヶ国に及ぶキャストの中で唯一日本人俳優として出演を果たした伊原は、「ようやくここ日本でみなさまに観ていただけて、とても幸せです」と笑顔で述べた。

 零下20度に及ぶチェコでのロケについて、紀里谷は「寒さで機材が凍ってしまったり、役者さんの口が回らなくなったりした」と撮影時の苦労を語ると、伊原も「台詞を言うのは大丈夫でしたが、とにかく鼻がもげるかと思うくらい寒かった(笑)。トレーラーにたまたまあったバナナを試しに外に置いてみたら、数時間後には本当に凍っていました(笑)」と極寒の様子がうかがえるエピソードを披露した。

 『CASSHERN』や『GOEMON』など、前2作はCG色が強かった紀里谷作品。今作については、「今回はなるべくセットもCGも使わないように、ロケにこだわりました。これだけの役者さんが世界から集まってくれたので、物語と芝居に注力して作りました」と振り返った。伊原をキャスティングした理由を問われた紀里谷は、「プライベートでも親交がありますが、この役を演じるのに重要な“漢(おとこ)”を感じたからです」と答えると、伊原は「ありがとうございます!」と照れくさそうにしながら、「台本には描かれていない、細かい役の生い立ちや境遇を考えながら演じていました」とコメントした。

 また、本作の宣伝活動として、昨日までに全国335媒体でのメディア取材を受け、自らが考案した“名刺型チラシ”を全国110ヶ所、計4万枚を自身の手で配った紀里谷は、「よくみなさんに『監督がよくそこまでやりますね』と言われますが、映画は自分の子供だと思っています。子供のためなら何でもするし、とにかく一人でも多くの方に映画を観ていただきたいという、その一点の思いだけでやっていました」と述べた。

 最後に伊原は「ようやく公開を迎えることが出来ましたが、みなさまの協力を得てもっともっとこの映画が広がれば良いなと思います」と、満員の観客の前で挨拶。紀里谷は「今日この公開のために協力していただいたみなさまに大変感謝しております。この映画は脚本をいただいてから6年をかけて、命がけで作った作品です。多くのみなさまに見ていただけたら嬉しいです」と、目に涙を浮かべながらメッセージを送り、客席から大きな拍手と声援が沸き起こる中、舞台挨拶は終了した。

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■公開情報
『ラスト・ナイツ』
TOHOシネマズスカラ座ほかにて全国公開中
出演:クライヴ・オーウェン、モーガン・フリーマン、伊原剛志、アン・ソンギほか
監督:紀里谷和明
2015年/アメリカ映画/原題:「LAST KNIGHTS」/日本語字幕:戸田奈津子/PG-12
提供:DMM.com
配給:KIRIYA PICTURES/ギャガ
(c)2015 Luka Productions
公式サイト:http://lastknights.jp/

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