新着MVランキング:HANA「Bad Girl」に見る“物語”の先 濃密なデビュー年を越えた先に宿る軽やかさ
MV Chart Forcus
毎週更新される「YouTube Music Charts」ウィークリー ミュージック ビデオ ランキングより、MVをはじめとした音楽関連の新着動画から上位10作品/楽曲を取り上げ、ランキング化&レビューしていく連載「MV Chart Focus」。3月27日〜4月2日のウィークリー新着のTOP10は以下の通り(※1)。
1位:HANA「Bad Girl」Performance Video
2位:Snow Man「BANG!!」Dance Practice
3位:FLOW「COLORS」THE FIRST TAKE
4位:BE:FIRST「夢中」from『MTV Unplugged: BE:FIRST』
5位:Official髭男dism「エルダーフラワー」MV
6位:BTS「2.0」MV
7位:久保田利伸「LA・LA・LA LOVE SONG」40th Anniversary Celebration Movie
8位:King Gnu「AIZO」from『King Gnu CEN+RAL Tour 2026』
9位:乃木坂46「君ばかり」MV
10位:BTS「SWIM」Live Clip II.
今回取り上げるのは、1位のHANA「Bad Girl」のパフォーマンスビデオ。1stアルバム『HANA』を2月にリリースして、さらについ先日4月2日にはデビューから1周年を迎えた彼女たち。その節目に届けられた新曲が「Bad Girl」だ。Apple「グループセルフィーをiPhone 17 Proで」のキャンペーンソングとして一足先にお披露目されていたこの曲だが、正式な配信リリースにあわせて、このパフォーマンスビデオも公開された。
「Bad Girl」では、オルタナティブロックのテイストを盛り込んだポップなロック調のアレンジで、片思いの相手の気を引くために“悪い子”になろうと葛藤する、ほろ苦い歌詞が歌い上げられる。そんな曲調とテーマにあわせて、“パフォーマンスビデオ”と言いつつも、この映像もしっかりと演出されている。カジュアルでラフな装いのバンドが体育館を思わせるステージで演奏し、スクールガール風の衣装で統一したメンバー7人が、ハンドマイクを片手にエネルギッシュにパフォーマンスを繰り広げる。
その内容も、実力派ダンスボーカルグループとして技巧的なパフォーマンスにだけフォーカスするようなものではない。むしろ、楽曲に乗せて自由闊達に動き回り、エアギターやエアドラムも飛び出し、時に肩の力が抜けたユーモラスな姿も収めているのが印象的。スキルや表現力の証明というより、デビューから1年を経たことで生まれた自信が、彼女たちの立ち振る舞いから滲むようなビデオだ。
この軽やかさは、セルフタイトルの1stアルバムが、『No No Girls』(Hulu)にはじまるHANAの短くも濃いヒストリーを背負った濃密な“物語”を感じさせる作品だったのとは対照的に感じられる。楽曲自体はどちらかと言えば堅実な作りで、大きく冒険するようなものではない。オルタナティブロックやポップパンクを参照したサウンドも、少し前であればトレンドっぽさが強く感じられただろうけれど、今ではむしろ安定感のほうが感じられる。片思いのもやもやを描く内容も、言ってしまえば他愛のないものだ。しかし、だからこそ“物語”の節目を経た第一歩として、今の彼女たちのフレッシュな姿を見せることができているように思う。HANAというグループのアイデンティティを示すための1年を終えた彼女たちが、より一層頼もしく見える。
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※1:https://charts.youtube.com/charts/TopVideos/jp/weekly

























