甲本ヒロト:ロックンロールでひっくり返す面白さ――重ねた変化と一貫した原動力 「今井智子 ロックスターと過ごした記憶」Vol.8

ロックスター連載 Vol.8:甲本ヒロト

 音楽ライター 今井智子氏による連載「今井智子 ロックスターと過ごした記憶」。約50年にわたるキャリアの中で、数々の日本のロックスターたちに取材を重ねてきた今井氏。本連載ではその軌跡をたどり、取材時や舞台裏でのエピソードなども交えながら、彼らが時代に残した爪痕、音楽面での功績、ライブの凄みなどをたっぷり紹介していく。

 第8回は、甲本ヒロトを取り上げる。

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ロックスターと過ごした記憶 Vol.8:甲本ヒロト

 ↑THE HIGH-LOWS↓(ザ・ハイロウズ)の16thシングル曲「十四才」(2001年)は、最後がこんな歌詞だ。

「あの日の僕のレコードプレイヤーは/少しだけいばって こう言ったんだ/いつでもどんな時でも スイッチを入れろよ/そん時は必ずおまえ 十四才にしてやるぜ」

 甲本ヒロト(Vo)の書いたこの曲をリリースした頃の↑THE HIGH-LOWS↓は結成7年目。「相談天国」「罪と罰」などの人気曲を携えて長い全国ツアーを繰り返し、アルバムも6作目を出す頃になっていた。THE BLUE HEARTSから数えればヒロトは当時15年を超えるキャリアになっていたが、それでもなお初めてロックで衝撃を受けた時の感動を歌にした。この曲に書いたようなスイッチが入った瞬間について、ヒロトは何度も率直に話している。例えばこんなふうに。それまでは“ボケサク”とあだ名をつけられるほどぼんやりと生きていたが、突然すべてが変わった。

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