土屋公平:スライダーズ、麗蘭……無二のギタリストが巡り合った代え難い居場所 「今井智子 ロックスターと過ごした記憶」Vol.5

ロックスターと過ごした記憶:土屋公平

 音楽ライター 今井智子氏による連載「今井智子 ロックスターと過ごした記憶」。約50年にわたるキャリアの中で、数々の日本のロックスターたちに取材を重ねてきた今井氏。本連載ではその軌跡をたどり、取材時や舞台裏でのエピソードなども交えながら、彼らが時代に残した爪痕、音楽面での功績、ライブの凄みなどをたっぷり紹介していく。

 第5回は、土屋公平を取り上げる。

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 THE STREET SLIDERSのライブで私が好きなのは、曲の間奏でHARRYこと村越弘明(Vo/Gt)と、蘭丸こと土屋公平(Gt/Vo)がギターで応酬する瞬間だ。2人はボールを奪い合うバスケット選手のように腰を落として向かい合い、アイコンタクトを交わしながらギターを鳴らす。HARRYはギターのネックを立て気味に構えて野太いボーカルのような骨っぽいフレーズを弾き、公平がその手元を見ながら力強くも繊細な16ビートで応える。ある程度は決まったフレーズを弾いていたようだが、その時の気分や流れやノリで音の表情は変わっていく。そんな時の公平は、本当にHARRYが好きなんだなと思わせる寄り添い方をしていたものだ。たぶん、今でも2人でギターを弾いたらそうなるだろう。

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