モーニング娘。'25から4名卒業、Juice=Juiceの快進撃――2025年下半期ハロプロ重大ニュースを振り返る
年末のこのタイミングで、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)の2025年7月~12月の下半期における重大トピックスを選考し、この半年間に何があったのかを振り返ってみようと思う。
まずは重要と思われるトピックスをグループ別に10個挙げていく。また、厳密にはハロプロではないアップフロント系グループなども、ハロプロ関連と捉えて選考の対象に含める。
【01】07.08[モーニング娘。'25]生田衣梨奈、卒業
生田衣梨奈が、7月8日に日本武道館で開催された『モーニング娘。'25 コンサートツアー春 Mighty Magic DX~生田衣梨奈を見送って~』をもってグループおよびハロプロから卒業した。
2011年に9期メンバーとしてモーニング娘。に加入し、2023年には10代目リーダーに就任した生田。この日の卒業まで、在籍期間は14年6カ月。この数字はモーニング娘。歴代最長記録となる。また、生田は在籍中のコンサートを一度も休んだことがないという“皆勤”も同時に成し遂げた。
ハロプロメンバーの卒業コンサートでは恒例となっているソロ歌唱曲、生田は「信念だけは貫き通せ!」を歌った。この曲は2012年リリースのモーニング娘。のシングル『ワクテカ Take a chance』に収録のカップリング曲で、生田のほか道重さゆみ、鞘師里保、鈴木香音、飯窪春菜の5人で歌われたユニット曲だ。活動初期から彼女を追っているファンにとっては懐かしさを感じさせるメンバーだろう。
活動初期の生田と言えば、先輩メンバーである新垣里沙への愛を常に表明していたり、テレビ出演などの自己紹介の際に「私は魔法が使えます。ちちんぷいぷい魔法にか~かれ! わぁ、かかっちゃった!」というフレーズが持ちネタだったりと、ユーモアあふれるキャラクターが特徴だった。シングル曲「One・Two・Three」では、2番のサビ終わりの〈愛してる〉の〈る〉の1文字しか担当がないなど、その歌割りの少なさもたびたび話題となり、本人も笑い話にしているほどだった(2024年のバースデーイベントのグッズとして〈る〉の形をしたペンライトが発売されたこともある)。
そんな生田は、グループのリーダーを務めて多くの後輩メンバーから慕われる存在にまで成長。今回の卒業コンサートでも「One·Two·Three」を披露し、生田最後の〈る〉を聴くことができた。本人が考えたというツアータイトルの『Mighty Magic』は、自身の魔法使いキャラからの連想で、かつてつんく♂が考案した『モーニング娘。コンサートツアー2011春 新創世記 ファンタジーDX ~9期メンを迎えて~』というタイトルのオマージュでもあるのだろう。
生田卒業後のモーニング娘。'25は、11代目リーダーが野中美希、サブリーダーが小田さくらと牧野真莉愛という新体制に移行した。
【02】12.05[モーニング娘。'25]羽賀朱音・横山玲奈、卒業
『モーニング娘。'25 コンサートツアー秋 ~Movin' Forward with Hope~ 羽賀朱音·横山玲奈 卒業スペシャル』が開催され、羽賀朱音と横山玲奈の2人が同時にグループおよびハロプロから卒業した。なお、2人とも芸能活動から引退することとなる。
12期メンバーの羽賀と13期メンバーの横山、彼女たちのW卒業の場には横浜アリーナという大舞台が用意された。
コンサート中盤の幕間には、羽賀が撮影したメンバーの写真が次々に映し出される「Final Masterpiece~ねちんふぃるむ~」がスクリーン上に展開。写真が趣味で、『#ねちんふぃるむ』(オデッセー出版)という写真集も発売している羽賀のキャラクターを活かした演出だ。羽賀が撮影した写真はステージ上のセットにも散りばめられた。
横山は今年9月にメニエール病を患い、以降の活動を休養していた。卒業間近の時期にもかかわらず活動を制限することになったのは本人にとってもファンにとっても厳しい事態だったが、この横浜アリーナ公演には出演が叶い、1曲も休むことなく歌い踊ることができた。
卒業メンバーによるソロ歌唱曲、横山は「Please!自由の扉」(2007年のシングル『女に 幸あれ』カップリング曲)、羽賀は「ゼロから始まる青春」(2012年のアルバム『⑬カラフルキャラクター』収録曲)を歌った。
コンサート終盤のMCでは、リーダーの野中がモーニング娘。'25の今年の活動について、「本当に大変なこともあったし、全部が楽なことじゃなかった」と語り、続けて「モーニング娘。は、これからさらに進化を遂げて成長します! ファンの皆さんと一緒に飛躍していきたいです」とも話した。これらの言葉にはさまざまな思いが凝縮されていたのではないだろうか。
【03】08.16[アンジュルム]長野桃羽、ハロプロ研修生から昇格加入
この日に開催された『ハロ!コン 2025』のLaLa arena TOKYO-BAY公演にて、アンジュルムとつばきファクトリーそれぞれに新メンバーが加入されると事前アナウンスされていた。
アンジュルムに加入したのは、ハロプロ研修生からの昇格加入となった長野桃羽。長野は5月に開催された『Hello! Project 研修生発表会 2025 ~春の公開実力診断テスト~』で「Kiss me 愛してる」(℃-ute)を披露し、ダンス賞を受賞していたメンバーで、その実力は折り紙付きだ。
福岡県出身の中学3年生で、6月に卒業した熊本県出身の上國料萌衣と同じく九州メンバーということになる。加入発表の数日後に公開されたYouTube番組『ハロ!ステ』では、リーダーの伊勢鈴蘭とサブリーダーの為永幸音が加入を告げるため、長野の福岡県の実家をサプライズ訪問するシーンがあった。家で2人が待っていると、長野が「ただいま戻りました~」と言って帰宅。彼女のキャラクターが表れた一言であり、これはハロプロ史に残る名言となるかもしれない。
【04】11.19[Juice=Juice]『THE FIRST TAKE』で「盛れ!ミ・アモーレ」披露
Juice=Juiceのシングル曲「盛れ!ミ・アモーレ」がヒットしたのは、今年のハロプロにおいてもっともホットな話題だったのではないだろうか(※1)。
11月19日にはJuice=Juiceの日本武道館コンサートが開催され、公演終了後の21時に『THE FIRST TAKE』にて「盛れ!ミ・アモーレ」のパフォーマンス動画が公開された。その後も、日本武道館での同曲のライブ映像がアップされたり、アイドルや著名人などがSNSで“踊ってみた”動画をアップするなど、まだまだ熱は冷めやらない様子だ。
12月29日には、『COUNTDOWN JAPAN 25/26』へ出演したJuice=Juice。この日は生バンドを従えてCOSMO STAGEのトリを務めた。























