大森元貴、ミセス10周年に爆発させた“創造性” ソロ活動、俳優業から展覧会まで、多岐にわたる活躍ぶり
デビュー10周年を迎えた2025年、Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)は「MGA MAGICAL 10 YEARS」と題したプロジェクトを行い、J-POP史に残ると言っても過言ではない、圧倒的な活動を繰り広げた。
2月には初の単独韓国公演『MGA LIVE in SEOUL, KOREA 2025』を開催し、2025年4月から6カ月連続新曲リリース(「クスシキ」「天国」「breakfast」「Carrying Happiness」「夏の影」「GOOD DAY」)。5月には『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』で最優秀アーティスト賞を受賞し、6月にはファッション・音楽といった様々なカルチャーが融合した新しいエンタテインメントショー『CEREMONY』をKアリーナ横浜にて開催。7月にアニバーサリーベストアルバム『10』を発表した後、横浜・山下ふ頭特設会場でデビュー10周年記念ライブ『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE 〜FJORD〜』を成功させた。
さらに『DOME TOUR 2025 “BABEL no TOH”』開催、新曲「Variety」制作の過程に密着したドキュメンタリー映画『MGA MAGICAL 10 YEARS DOCUMENTARY FILM 〜THE ORIGIN〜』と日本人アーティスト初のIMAX®上映を果たしたライブフィルム『MGA MAGICAL 10 YEARS ANNIVERSARY LIVE ~FJORD~ ON SCREEN』の2作同時公開など、幅広いフィールドでその存在感を見せつけた。
『第76回NHK紅白歌合戦』に3度目となる出演を果たした後、2025年12月31日をもって「フェーズ2」が完結、2026年1月1日から「フェーズ3」の開幕を宣言しているミセスは、来年以降も想像を超えたアクションを継続するはずだ。
2025年はミセスの中心を担う大森元貴(Vo/Gt)にもフォーカスが当たった1年だった。
約4年ぶりのソロ再始動、初の写真展開催も
5月28日、大森元貴名義の3rd Digital Single『絵画』をリリース。大森のソロ作品は2021年8月に配信された2nd Digital EP『Midnight』以来、約4年ぶりだ。
2023年末〜2024年初めの時期、ミセスのツアー(『Mrs. GREEN APPLE 2023-2024 FC TOUR “The White Lounge”』)が重なっていたタイミングで制作されたという「絵画」は、エレクトロニカ的なトラックと憂いを帯びたメロディが一つになったミディアムチューン。バンドの音楽性とは明らかに一線を画した音像とボーカルから、彼自身の生々しい表現欲求が伝わってくる。〈誰かのせいにして/生きてゆけたら/楽なんだろうな〉に代表される、心の深淵を映し出すような歌詞も印象的。大森は「絵画」のリリースに際し、「生みだす場を増やすのは『心身の健康のために』ということです」というコメントを発表している。
4年ぶりにソロを動かします。
ソロ活動とは僕にとって「おでかけ」のようなものです。
ふらっとどこかに立ち寄ることもあれば、どこか遠くへ旅したくなる。
それは同時に、絶対的な帰る場所があるからこそ思えることです。生みだす場を増やすのは「心身の健康のために」ということです。… https://t.co/He9EqsgHI3
— 大森元貴 / Motoki Ohmori (@MotokiOhmoriMGA) May 16, 2025
さまざまなメディアも大森の創作をフィーチャーしていた。まずは『GQ JAPAN』主催の「GQ Creativity Awards 2025」の受賞。2023年に創設された、アートやファッション、建築、音楽などあらゆる分野での先駆者を顕彰する同賞。その受賞者による作品展示イベント『GQ JAPAN クリエイティブ・ウィークエンド』(7月5日・6日/Ginza Sony Park)にて、大森は19点からなる写真作品群『僕が居ようが居まいが』を展示した。
7月4日にイベント会場に登壇した大森は、『GQ JAPAN』編集長の石田潤氏、編集部の高田景太氏とともにトークセッションを行い、写真を撮り始めたきっかけ、写真という表現に対する思い、『僕が居ようが居まいが』というタイトルの由来などについてコメント。さらにモノクロ、カラーの両方を取り入れた展示について、「だんだん色づいていくような。でも初めはモノクロだったような。そんなシームレスなものを意識して選定した気がします」(※1)と説明した。
『Newsweek Japan』表紙に抜擢 俳優業も充実の1年に
そして、大谷翔平をはじめ、非常に大きな影響力を持つ各国のアスリートやセレブレティがカバーを飾ってきた『ニューズウィーク日本版 Newsweek Japan 7/15号』の表紙に、大森が登場。「時代を映し出す大森元貴の『言葉の力』」と題された特集内でのロングインタビューで、大森自身が考える言葉の力、作詞を軸にした創作の源泉について語った。
ソロ曲「絵画」の制作プロセスについては、歌詞に込めた思いに始まり、「人様に届ける歌詞を書きたいと思って書いてはいるけれど、それを多くの人に聴いてもらおうという、そんなおこがましい発想というより、僕は僕のためにつづっておかなくてはいけないことがあるという感覚です」「僕はこの歌詞を心を込めて、嘘なく書けているのかと自分に問うている。自分で自分を確かめている作業のように思います」など、言葉・歌詞に対するスタンスを明らかにしている。
さらに俳優としても才能を発揮。NHK連続テレビ小説『あんぱん』で演じたのは、「手のひらを太陽に」「見上げてごらん夜の星を」などを作曲したいずみたくをモデルにした、作曲家・いせたくや。18歳から50代までを演じ分け、歌唱シーンでも注目を集めた。また映画『#真相をお話しします』では、菊池風磨(timelesz)ともにダブル主演。ネット社会の闇、デジタルタトゥーなど現代社会の問題点を織り込んだストーリーのなかで、過去の事件の真相を語る重要な役を見事に演じた。























