INIリレーインタビュー Vol.3:尾崎匠海 4年間があったから書けた歌詞――俳優活動やソロステージから得たものとは?

今年デビュー4周年を迎えるINIによる初のドキュメンタリー映画『INI THE MOVIE「I Need I」』が10月31日に公開された。本作は、11人が『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』にて“国民プロデューサー”の投票によって選ばれてから現在までの道のりを貴重な映像とともにたどるという内容になっている。
グループ名の由来でもある「僕たち(I)があなた(I)と繋がっていく(Network)」にもあるとおり、INIはいつもMINI(INIファンの呼称)との繋がりを大切にしてきた。映画のタイトルには「お互いが必要な存在(Need)」となっていくという想いが込められており、INIとMINIとの絆を強く感じられる作品になっている。そこでリアルサウンドは、映画公開を記念してメンバーとMINI、そしてINIのメンバー同士の“繋がり”を感じられるリレーインタビューを企画。どんな時もファンとともに歩いてきたこれまでを振り返り、メンバーそれぞれがソロステージを作り上げた『LAPOSTA 2025 SHOW PRODUCE by MEMBERS』の思い出や最新シングル『THE WINTER MAGIC』に至るまでの4年を、一人ひとりにじっくり語ってもらった。
第3回となる今回は、尾崎匠海が登場する。(編集部)

初心に帰ることができた『FLIP THE CIRCLE』

――10月31日、グループ初のドキュメンタリー映画『INI THE MOVIE「I Need I」』が公開されます(取材は10月中旬)。今、どんな気持ちを抱いているかお聞かせください。
尾崎匠海(以下、尾崎):ドキュメンタリーの撮影は、グループとしても新しい試みでした。ステージに立っているときだけでなく、ステージ裏での姿にも密着していただいていたので、良いことも悪いこともさらけ出せる場所が映画というのもかっこいいですし、改めて今回の映画には期待しています。
――映画の中でもこれまでの活動を振り返る場面がありましたが、ご自身やグループについて何か気づいたことや感じたことはありますか?
尾崎:その時その時で必死に、いろいろなことに挑戦させていただいたからこそ、デビュー当時からの成長を実感します。改めて振り返ってみると、様々な分岐点があったなと。例えば、INIの立つステージが順調に大きくなっていた頃に、MINIのみんなと近い距離でライブができた『FLIP THE CIRCLE』(『2024 INI FAN-CON TOUR [FLIP THE CIRCLE]』)とかもそうですし。あのライブではMINIのみんなに感謝を伝えつつ、僕たちも初心に返ることができてすごく良い機会だったので、ひとつの分岐点になったのではないかなと思います。
――今回の映画は、“INIとMINIの繋がり”も大切なテーマになっていると感じました。デビュー以降の活動の中で、ファンの存在を最も感じた瞬間はいつですか?
尾崎:やっぱりライブです。ライブでの歓声がいつも本当にすごくて、心が動かされますね。MINIの声を聴くと、ライブを楽しみにしてくださっているんだなと感じます。みんなにパフォーマンスを楽しんでもらえることが僕たちの幸せでもあるので、ライブでの盛り上がりは本当にありがたいです。あとは、シングルをリリースするたびにMINIの皆さんが曲を拡散してくれたりするのもありがたいです。みんなの頑張りが僕たちの次の仕事に繋がっていたりもするので、MINIの熱量にはすごく感謝しています。
これまでの4年間があったから書けた「君がいたから」の歌詞
――今回の映画の主題歌「君がいたから」の作詞には、尾崎さんも参加されています。歌詞に込めた想いなどについても、教えてください。
尾崎:これまでは、もらった楽曲を自分たちなりに表現することが多かったのですが、僕らが歩んできた道のりを自分の言葉で歌に乗せることで、歌や歌詞が本当の意味で伝わると考えていたので、今回は自分たちにしか歌えない歌詞を書こうと思って作詞に参加させていただきました。
僕は曲の後半の〈感じてきたこと/歩んできた時/違うけど/手を取り合って/What I need is you/繋がる〉のあたりを作詞しています。それぞれ違う道のりや想いを持ったメンバーがINIというグループで繋がって、ひとつになって、夢を目指していく――。そういうオーディション番組出身グループならではの過程を思い浮かべながら歌詞を書くことにこだわりました。

――今日までの4年間があったからこそ書けた言葉なのですね。
尾崎:本当にそうだと思います。1年目には書けない歌詞だと思うし、4年間をしっかり歩んできたからこそ出てきた言葉ですね。曲のラストのほうにある〈あの日交わした 約束と/見てきた 景色すべて/夢の続きを ともに〉の部分もすごく気に入っていて。この歌詞には、MINIのそれぞれの推したちがプラメ(プライベートメールサービス)やライブのMCで発言していた目標や夢をこれからもMINIとともに叶えていくという想いを込めました。
ただ、僕はこの楽曲を必ずしもINIの物語として当てはめなくてもいいと思っているんです。(この曲を聴く人の中には)今、夢や目標を持っている人もたくさんいると思うので、そういう方々にもこの楽曲が届くと嬉しいです。
――INIがデビューした2021年当時と比べると、現在は国内外で多数のボーイズグループが活躍しています。そうした中で、INIだけが持つ強みはどこにあると思いますか?
尾崎:メンバーが11人いるという部分かな、と。ボーイズグループがたくさんある中でも、11人組というのは比較的多い方ですし、いろいろな要素を持った人たちが集まっているので、そこは強みだと感じます。特に最近は作詞作曲など楽曲制作に携わっているメンバーもいるので、各メンバーの引き出しが徐々に増えていけば、INIの良さがもっと出てくる気がします。あとはライブなどでのメンバー間の掛け合いや元気を与えられるトークも、11人だからこそできる強みのひとつなのではないかと思っていますね。



















