乃木坂46、40thシングル「ビリヤニ」フォーメーション解説 6期生 瀬戸口心月&矢田萌華のWセンターは何を意味する?
40枚目シングルで乃木坂46が示したのは、現状に安住しない果敢な姿勢
今回発表された16人の選抜メンバーの期別内訳は、3期生が久保史緒里と梅澤美波の2名(久保は今作をもって卒業予定)、4期生が賀喜遥香、遠藤さくら、筒井あやめ、弓木奈於の4名、5期生が半数以上の8名を占め、そしてWセンターを務める6期生の2名という構成だ。
フォーメーション配置としては、フロント最前列の新センター·瀬戸口と矢田の両脇を、4期生エースの賀喜と遠藤が固める形となった。経験豊富で絶対的な人気を誇る賀喜と遠藤が両翼に控えることで、新センターの2人を支え、そして全体のバランスを取る狙いが感じられる。実際、賀喜と遠藤はこれまで何度もシングル表題曲センターを務め、今の乃木坂46の“顔”としてグループを牽引してきた存在だ。その両者が今回はセンターの両サイドに回る形となった点からも、グループの明確な意志が読み取れるだろう。
中列と後列にも注目すべき動きがある。2列目には5期生エースの井上和を配置。井上は前々作のセンター経験者であり、その存在感で新センターを後方から支える役回りなのだろう。さらに、今回がラストシングルとなる久保は、裏センターとも言える2列目中央の立ち位置に。久保は11月26日、27日の横浜アリーナ公演をもって卒業することを発表しており、本作がグループ在籍最後の参加シングルとなる。選抜発表の場で久保は「最後まで自分が乃木坂46のメンバーでいられるってことを誇りに思って。(2列目の中央は)みんなを一番見られるポジションだと思うので、自分にできることは最後までやりたい」とコメントを残している。その言葉通り、久保は自身が中心に立つ位置からメンバーを見守り、グループの未来を託しているかのようだ。まさにグループの進化を凝縮した光景が、この40thシングルのフォーメーションには広がっているのだ。
40thシングル『ビリヤニ』において乃木坂46が示したのは、現状に安住しない果敢な姿勢だ。現段階で6期生をWセンターに据えるという決断は、一歩間違えればリスクにもなり得るだろう。しかし、長寿グループへと成長した乃木坂46は、過去の成功体験にとらわれることなく、新たな道を選んだのだ。それは同時に、グループに受け継がれる“物語性”こそが最大の魅力であると再認識した証でもあると思う。
今回のフォーメーションは、新センターの抜擢に目がいきがちだが、周囲を固める布陣にも盤石の計算が感じられる。4期生エースが脇を支え、5期生メンバーが中核に控え、先輩メンバーがグループの未来へと導く。それを示したメンバーの配置は、まさに攻めと守りが高次元で融合したフォーメーションでもある。
“乃木坂46らしさ”とは何かが再び問われる今、瀬戸口と矢田という新たな象徴を生み出したグループは新時代へ歩み出している。グループの現在地と未来を映す一枚の絵と言ってもいいだろう。乃木坂46が、この先どのような進化を遂げていくのか。その行方に期待と注目が集まっている。
※1:https://nonno.hpplus.jp/entertainment/interview/245069/
























