『ユイカ』、新曲「ローズヒップティー」とシンガーソングライターとしての深まり 今向き合う“本当の音楽”
『ユイカ』、エレキギターへの挑戦
――楽曲制作はスムーズにいきましたか？
『ユイカ』：ワンコーラスはスムーズにパッと出てきたんですけど、展開に悩みましたね。Aメロは1番と2番で同じなんですけど、それ以外はガラッと変えました。というのも、1番のサビでもう好きになっちゃってるから、そこからの変化を表現したほうがいいかなと思って。
――サビで〈あぁ 好きになっちゃった！〉と歌っていますもんね。
『ユイカ』：そうなんです。だから、もう後に引けなくなって（笑）。だから、2番ではもう好きになっていこうと思って。
――レコーディングではどのようなことを意識しましたか？
『ユイカ』：それこそ1番のAメロと2番のAメロは、歌詞はほとんど一緒だけど、気持ちに変化が起きているので、歌い方を変えました。1番は本当に嫌いな感じを出して、2番ではちょっと照れくさいというか、ふてくされて「嫌い！」って言っている感じが出せればと思って歌いました。
――ドラマのオープニングテーマを手がけるのは初めてですが、アニメとは違ってドラマだからこそ意識したことはありますか？
『ユイカ』：サビのメロディがキャッチーであることがいちばん大事だと思って。実際にドラマを観ていて頭に残るオープニングって、歌詞ももちろんだけど、メロディが印象的なものだなと思ったんです。あとは、1行目と2行目が同じメロディで構成されていると耳に残りやすいなと思ったので、そこも意識しました。
――キャッチーさと覚えやすさで、“耳に残る”ということを意識したんですね。
『ユイカ』：はい！ めちゃくちゃ意識しました。
――そのほかにご自身のなかでチャレンジングだったことは何かありますか？
『ユイカ』：私は基本的にアコギで曲を作るんですけど、今回初めてエレキで曲を作りました。だから新鮮な気持ちで書けましたし、やっぱりアコギとエレキでビートの刻み方が全然違うなと思って。エレキだと「ジャーン！」っていうロングストロークが入るので、歌詞の入れ方もゆったりになるんですよ。今後はエレキでも曲作りをしていきたいなと思いました。
――今回、どうしてエレキで作ってみようと思ったんですか？
『ユイカ』：ライブでエレキを弾きたいなと思ったから、というシンプルな理由なんですけど（笑）。ライブもバンドセットですし、だったら私もエレキを持ったらかっこいいかなと思って。
――今後はロックテイストな曲などもできるかもしれないですね。
『ユイカ』：やりたいですね。この「ローズヒップティー」は9月のツアーで披露する予定なんですけど（取材は9月上旬）、ライブではエレキを弾くので、楽しかったら今後もエレキの曲が増えていくと思います。今後、エレキの曲が増えたら「『ローズヒップティー』が楽しかったんだな」って思ってください（笑）。
自分の弱いところを書いた新曲も――「音楽は何を書いてもいい」
――ちなみに、『君がトクベツ』は“推し活”×ラブコメの作品ですが、『ユイカ』さんが最近“推し”ているものは何かありますか？
『ユイカ』：最近『名探偵コナン』を見てます。これまで『コナン』は通ってこなかったので、初めて1話から見ています。7月末か8月の頭から観始めて、今260話くらいまでいきました！ 韓国ドラマも好きなんですけど、『コナン』を観ているあいだはほかの作品に浮気するのもよくないなと思って、最近は『コナン』しか観ていないです（笑）。
――（笑）。さきほどお話にも挙がりましたが、今月は初のZeppツアー『『ユイカ』TOUR 「Tsukimisou」』が控えています。記事が出る頃には終わってしまっていますが、現時点での意気込みを教えてください。
『ユイカ』：日本でのツアーは初めてで。アジアツアーを先にやったのですが、意外と過酷なことも多かったので、日本ツアーは楽しめたらいいなと思っています。見栄を張ったり背伸びしたりせずに、いつもの『ユイカ』を見てもらえたらいいな、って。ツアーって、アーティストからしたら「5公演あるし」という気持ちになってしまいそうですが、きてくれる人はその一公演のために時間やお金を使って会いにきてくれる。そう思うと、一日も手を抜けないし、一公演一公演100%の全力で挑みたいなと思っています。
――8月に「毎日生きるうえで気遣いって必要不可欠だけど 曲の中だけは誰にも気を遣わずに自分のきもちを言葉にしていいからたのしい、これだから音楽はやめられんなあ」とSNSに投稿されていましたよね。
『ユイカ』：その時期、曲作りにすごく悩んでいたんです。「ローズヒップティー」とはまた別の曲なんですけど、「自分にとって音楽とはどういうものなのか？」とか「音楽ってどこまで表現していいんだろう？」って考えてしまって。その時に「音楽は何を書いてもいいんだ」って気づいたんです。普段は誰かに言葉をかけるのにすごく気を遣ったり、言い回しに気をつけたりしていますよね。それはもちろん人と生きていくうえですごく大事なこと。だけど、音楽は、自分のなかで完結できるし、誰のことも気にせず自分の好きに書けるのが音楽だなって気づかされて。私自身、自分が本当に思っていることは外に出さないからこそ、音楽で言えるんです。音楽って素敵だなってあらためて思いました。
――素敵な気づきですね。
『ユイカ』：はい。その曲はそれこそ9月のツアーで披露する予定です。誰にも言っていなかった自分の弱いところを曲にしたもので、すごく素直に書けたなと思っています。作品のために書き下ろした「ローズヒップティー」とは真逆で、完全に自分のことを書いた曲なので、共感してくれてもいいし、「こんなことを思っていたんだ」でもいいし、いろんなとらえ方をしてもらえたらうれしいです。
■リリース情報
Digital Single『ローズヒップティー』
配信中
配信URL：https://yuika.lnk.to/rosehipteaPR
■公演情報
『『ユイカ』LIVE「Sanvitalia」』
2026年9月21日（月・祝）OPEN 18:00／START 19:00
東京国際フォーラムホールA
＜チケット＞
指定席 ：7,700円（税込）
最速先行受付：2025年9月26日（金）21:00〜10月13日（月・祝）23:59まで
https://w.pia.jp/t/yuika-sanvitalia/
『ユイカ』オフィシャルサイト：https://www.universal-music.co.jp/yuika/
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