&TEAM、音楽フェスで発揮する“観る者を離さない力” デビュー時からのグローバルな経験が武器に?

 9月15日、千葉市蘇我スポーツ公園にて開催された『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025』に、グローバルグループ &TEAMが出演した。さらに21日には『音楽の日フェス2025』への出演も控えており、この夏、日本のフェスシーンでの存在感を示している。

 
 
 
 
 
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 デビュー以来、&TEAMは日本と韓国をはじめとした海外の国々を横断しながら活動を続けてきた。HYBE LABELS JAPAN(現YX LABELS)が開催したオーディション番組『&AUDITION - The Howling -』からデビューし、グローバルグループとしてすぐに日本はもちろん、海外でのイベントに積極的に出演。結成初期から様々な環境でのパフォーマンスを重ね、結果として、彼らのパフォーマンスは国や会場を問わず「初見の観客にとってもわかりやすい」ものへと研ぎ澄まされていった。

 音楽フェスは、そういった彼らの経験が武器としてしっかり表れる場と言えるだろう。特筆すべきは、野外のステージでも揺るがない“&TEAMらしさ”だ。フェスという場は、単独公演とは違って、自分たちのファンだけが集まるわけではない。むしろ、普段は別のジャンルやアーティストを追いかけているリスナーの数のほうが多い場所かもしれない。だからこそ、グループにとっては「どうやって初対面の観客に自分たちを印象づけるか」が問われる。

 そこで、&TEAMはグローバルグループとしてのアイデンティティを強みに、さまざまな舞台での経験値を積み、デビューからの3年で大きくパフォーマンスレベルを上げてきた。単独ライブでの&TEAMの世界観を前面に出した演出はもちろん、先日の『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2025』では「Run Wild」やBTSの「MIC Drop」カバー、「Feel the Pulse」などロックなセットリストを用意。常に「ライブで見せる自分たちの姿」を意識し、グループの輪郭を描き出してきた彼らの努力と挑戦の結晶が結果としてしっかりと表れた年――2025年は&TEAMにとって、そんな重要な意味を持つ1年だったようにも思う。

 彼らの大きな強みは、メンバー自身のパーソナリティがステージを通して伝わる点にある。MCではメンバー同士の仲の良さが溢れるトークを交わし、パフォーマンスパートでは数々の舞台で培ったクールかつ憑依的なステージングでギャップを生み出す。その人間性とアーティストの魅力の共存が、フェスという開かれた空間で観客の興味を引き込んでいく。そして、コール&レスポンスでは自ら声を張り上げ、ファンだけでなく、初めて彼らを見る観客までもが自然に参加してしまう。フェスでの“偶然の出会い”を“かけがえのない体験”へと変換する力が、&TEAMには備わっているのだ。

 近年、さまざまなグループ形態でのフェス出演は増加している。だが、その中でも&TEAMが存在感を放っているのは、彼らがデビュー時から“日本市場と海外市場をシームレスに行き来するグローバル視点で、どういった立ち位置を築くか”を戦略的に考えてきたからだろう。

[EPISODE] 2025 Weverse Con Festival Behind | &TEAM

 そして、フェスやイベントで興味を持った観客が、一時的な関心で終わらず、その後も&TEAMを追い続けるファンになっていきやすい仕組みも整っている。SNSを通じた即時的な情報発信、アフタームービーの公開、さらには単独公演――今年でいえば、10月に控える単独公演『2025 &TEAM CONCERT TOUR 'AWAKEN THE BLOODLINE' ENCORE in JAPAN』――への導線作り。初めて彼らのパフォーマンスを観たリスナーが「もう一度観たい」と思った時、すぐにアクセスできる環境を提示している点も見逃せない。ステージの熱気を一過性で終わらせず、継続的な応援とファンダム拡大へと結びつける戦略が徹底されている。

 彼らのステージは、フェス/イベントという場の特性を理解したうえで、自らの強みを最大化することで成立している。夏フェスシーズンの終わりには、多くの観客が「また&TEAMを観たい」と感じているはずだ。

 21日開催の『音楽の日フェス2025』では、またさらに幅広い層の観客が彼らの存在を知るだろう。その舞台でどのような演出を見せるのか。&TEAMがフェス/イベントを通じて築き上げた「出会った人を離さない力」は、この夏の音楽シーンを語るうえで欠かせないキーワードとなるに違いない。

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